彼女達のクリスマス
彼女の生態
“クリスマスケーキの特別感からの○怨-2”
「おかえりー、ケーキは?」
「・・・・」
冷や汗全開で答えに詰まる俺
一方、彼女は全く正反対で完全に目を覚ましている
「コレになりました。ホントにスミマセン」
食卓テーブルを挟んで料理が湯気を上げた
隅で小さな皿の上にイチゴの乗った丸いケーキ
条件はOK
が、しかし一つだけ違う点が
丸の大きさは握り拳より気持ち大きいくらい
約束のホ-ルケーキは言うと予約を忘れて当日駆け込んだが時すでに遅し
ケーキ屋はすでに閉店、スーパーは全滅していてコンビニで売れ残り感を醸し出しながら残っていたのがそれだった
彼女はそれを暫く眺めていたが苺のヘタをとると生クリームに指を突っ込んで一口舐めた
「最近のケーキて美味しいんだね♪」
どうにか許しをくれるらしい
安堵して食事を始めた訳だが飲み会で結構飲んだり食べたりしてきた手前、思うように食べられず
彼女が心配した顔をし始めたので大丈夫、と箸を進めようとしてやっぱりいつもと違う状態に彼女から箸を止められた
代わりにインスタントの生姜湯を持たされた
「ごはんはクリスマスだけのものじゃないし♪」
「ゴメン、な。飲み会すぐに抜けるつもりだったんだ。ホント、ゴメン」
「おつかれさまー♪」
ついに罪悪感が大集合していたたまれなくなる始末
そして最後に彼女が寝室に促しながら一言くれた
「今日の分は明日、大変身させとくよ♪」
彼女の優しさに泣きそうになりながらその日は終わった
翌日
「どうじょ♪」
「・・・・イタダキマス」
目の前には梅干を崩したものが乗ったお粥と味噌汁
反対側の彼女は食事を済ませたのか何もなかった
大変身てそういう事ですか
「スミマセンデシタ」
「?」
憐みの表情で送り出した同僚たちに強制的な報告をしたらまた肩を叩かれた
「「ドンマイ」」
誰のせいだと思ってんだ
俺も悪かったけどさ!!
クリスマスケーキの特別感からの呪○-1【2019】へ
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