彼女の生態

彼女の生態

“だってイタイ-2”


大声で叫ぶ彼女をどうにかしないと
悪いと思ったが腕を掴み腹にタオルを当ててそっと見ると
「へ?」
そこに傷は無かった
訳が解らず、じっと腹を眺めているとインターホンが鳴った。
この忙しい時に誰だよ!!
しつこく鳴るインターホンに内心苛つきながら玄関を開けると警察がいた。
「夜分、遅くにすみません。ご近所の方から子供が泣いてる、と通報がありまして」
「あぁ・・・・」
なんて、優しいご近所さん(泣)
今も奥から聞こえる彼女の泣き声に警察が不信感満載な視線を向けてくる
俺だって訳が解らねぇよ
そうこうしているうちに本人登場
「いたいぃ」
「!?」
腹が血まみれな女を見て驚くな、と言う方が難しい
ゲームじゃないんだから
その場で俺は軽く拘束
別の警察官が彼女の元へ向かった
さっきの今で見知らぬ大人に彼女が驚いたらしく、泣きっぱなしで話がいっこうに進まなかったが警察官の制服をやっとこさ見えたらしい
「おまわりさん、みたい」
「「みたい、じゃなくて。おまわりさんです(だよ)」」
俺も警察官もほぼ同時にどっと疲れた


あと、1回続きます

だってイタイ-1

だってイタイ-3
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