彼女の生態


彼女の生態

“外に潜む脅威”


だいぶ前に店内ではしゃぐ彼女に制裁と称して
おやつ抜きの刑にしたら
店内で《だんまり》になってしまった
声を発しても2、3個話してあとは黙ってた

某バラエティショップにて
謎が山積みになったその店は商品が店より外に出てしまっている
それも《商品陳列》と言うらしいが
彼女は下から上、上から下へとあちこちを見回すのに必死
俺はと言うとおやつのバリエーション不足解消に何かないか見ていた訳だが

「痛て、何すんだ!?テメェ!!」

見知らぬ声に振り返ると
見知らぬ男が痛みを訴えていた
彼女が何かしたのかよく見ると見知らぬ男の腕を掴んでいるだけ

「どうした?」

俺が彼女に声をかけると顔を上げるがどこかおかしい
と言うか無表情
しかも未だに腕を離さない

「アンタもその変な女どうにかしろよ!」

変、てお子様な点以外は変では無いけど・・・
時々、謎のお手伝いをしてるくらいで
この時になってようやく以前の出来事を思い出した

「こういう時は声出して良いって」
「彼氏いるって言った。コレが放っておいて遊ぼう、て」

男と彼女を見比べてひとまず腕を離すように言うと
文句らしき言葉を吐いて見知らぬ男が走って逃げた
どうしたものかと考えるより先に店員がやってきた

「スンマセン、彼女ナンパされてたみたいで勢いでケリ入れちゃって」

店員が彼女を見てそれから店内を見回し双方の無事を確認すると仕事に戻った

「ゴメンな、こういう事考えてなかった」
「んーん、平気」

おわび、て訳じゃ無いけどパ●の実、た●のこの里、キノ●の山のバラエティパックを全部俺持ちで購入

※一日一個設定です

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