彼女の夏休み【2019】
彼女の夏休み
“**日目”
「アイス、アイス♪」
「どれか一個、な」
「んー」
スーパーで恒例のおやつ探し
最近までは箱の棒アイスでごまかしが効いていたが、かき氷を覚えてから1個68円のカップのかき氷にご執心
俺の財布的には痛くないけど
毎日かき氷喰って飽きないか?
俺の心配をよそに彼女は今日もかき氷を真剣に選んでいる
「俺はいつものアイスにしとくぞー」
「うーん」
聞いてねぇよ
それでも選んでいる様子の彼女を横目に棒アイスの箱をカゴに突っ込んで会計を済ませる
最初の頃の約束で
《制限はかけないが自分のおやつは自分の財布で買う》
と言う約束通り今真剣に選んでいるおやつ=かき氷の会計は彼女本人の支払いになる
そして彼女がアイスを選び終えたのは俺が会計を済ませた頃
「ただいまー♪」
「おー」
二人並んで歩くけど少し早歩き
前に慌てた彼女が走って転んだ
通りすがりのおばさん(?)らしき人に助けられひどく心配されながら帰ってきた
それ以来、アイスがあっても早歩き
解けたら冷凍庫でまた固めればいい
最近になってからだけど家に帰ってから気づくことがある
「一個って言ったろー」
「ゴメーン♪」
そう言って二つ買ってくる
でも一つは俺にくれる
だから俺も一つ彼女にあげる
が、しかし
半分こでもなく、一つと一箱の交換だったりする
(なんか、気付いたら消えてる)