彼女の夏休み【2019】


彼女の夏休み

“**日目”

「カーワーイーイー♪」
「はいはい」

なんだろう、老いかな、耳が痛い
夏の子供向けのアニメ映画を子供に混じって見に来た彼女
そして付き合わされた俺
一緒になってワーキャーするし、そして違和感を持たせない
どんだけ子供と馴染んでるんだよ

「あのね、あのね、あの子が・・・・・」

感想を当時のテンションのまま喋りまくる
今や戦隊ものでさえ理解できなくなった俺は共感できそうなところを探すが無理だった
食事をどうしようか考えて服を引っ張られた
もしかして、怒った?

「かき氷」
「ゴハンは?」
「かき氷」

なんでいきなりデザート、と思ったが
彼女が食べたいと言った店には少し行列ができてた
並ぶかー、大丈夫かなぁ
なんて考える暇も泣く彼女は店に向かって歩き出す
しょうがなく、騒いだらすぐ帰ろうと思ってついていくと意外と並んでからは静かだった
むしろスマホで何かを見てる
見せてもらうと今まさに並んでいるお店のかき氷のメニュー
本当に運が良いなぁ、と思うくらい数分後に入店

「お待たせしましたー」
「わーい♪」
「かき氷?」

俺の前にはシンプルなレモンシロップをかけたらしいもの
その向こう側にはきなこ、あずき、抹茶、にマンゴー、イチゴとあらゆるフルーツやらシロップを満載したかき氷が鎮座していた
これ、かき氷ですか?


一応、下に氷ありました


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