彼女の夏休み

“＊＊日目”

「カブトムシー！」
「そうねー」

言うの忘れてた
俺、虫、ダメなんだよ
どうやら彼女は平気らしい

「夏休み！カブトムシ！！」

なんで、イコールになんだよ
虫を家に入れるのは絶対、嫌だ
死んでもいやだ

「カーブートームーシー」
「何が気に入ったんだよ」
「コレ！！」

楽しそうにテレビを指した
見ていたのは夏休みの特集で《虫と触れ合い》
とか、なんとか
触れ合って何が楽しいんだよ
完全にお気に入り状態の彼女
こうなると大体、俺が折れる
が、しかし今回は“虫”
俺の生涯の天敵“ムシ”
誰か、助けて


後日、ホームセンターで死ぬほど見てもらいました