彼女の双子の姉の生態


彼女の双子の姉の生態


“夢のようなヒトトキを”



膝を故障したかもしれないアイツが今日から検査入院
て事は俺と彼女の二人だけ!?
ヤバイ、テンション上がる
(それ以外も)

「ヤリタイ」
「却下」

はい、即答
知ってるよ、フェアじゃない時は
とことん頑固になるクセ
俺だって男デスよ?

「なー、なー、一回だけ」
「・・・・」

後ろから背中合わせに声をかける
表情が見えない分、考え方は見えない
お互い様な状況でいつも白旗を上げるのは彼女
多分、イケる

「触るだけ、な」

彼女がゆっくりと背中から離れていくのが解る
やっぱり、コレが一番♪

「スル前に《命に関わるパンチ》をします」

上目遣いに何も知らない子供の様な表情
物損な台詞と

「待て待て待て待て待て、ちょっと待って、お待ち下さい」

拳を固めた手に光るソレはなんだ!?
全力でぶち込んだら死ぬアレだろ!!

彼女の仕事を知らない訳じゃない
だから、普通の女の拳だと思って軽く見てると本当に死ぬ事も知ってる
二日に一回は《九死に一生スペシャル》を開催しているくらいだから
誰よりも知ってる

「調子に乗ってスミマセンでした」
「理解してくれてありがとう」

ひとまず、大人しくする事にした
結局、枕元に光るソレ(一般的に言われているメリケンサック的な物)のおかげで諸々のテンションも急降下したおかげで
ひとまず俺の生命線は保たれた

世の中、そんなに上手くいかない当たり前


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