幸せホルモン 蘭嶺
本日のQUARTET NIGHTが出演している仕事はゴールデンタイムに放送されているバライティ番組であった。
「それでは、今日の目玉コーナーに移りたいと思います!」
陽気な司会者の声が響く。
するとゲストが出てくるステージからドロンと白衣を着た女性が現れる。
「こちらは〇✕大学病院の教授の五十嵐先生です。今日はST☆RISHの四ノ宮さんとQUARTET NIGHTの黒崎さんに五十嵐先生の実験に協力して頂きます!」
司会者がそう言うと、頭が良さそうで真面目な顔をした五十嵐という教授が説明を始めた。
「今日私が調べたいのは人間の身体の中で下垂体後葉という所から分泌されるオキシトシンというホルモンについてです」
教授の聞きなれない言葉に全員が首を傾げる。
「おき、しとしん…?」
音也は素直に分からない言葉に疑問を抱いた。
「はい。このホルモンなのですが一般的には女性の授乳に関わるホルモンといわれてます。ですが、このホルモン実はそれだけではないのです!」
ジャン!!という効果音が響き、モニターに文字が映し出される。そして教授がその文字を読み上げた。
「オキシトシンは幸せを感じると増える幸せホルモン…かもしれない!」
「幸せホルモンかぁ〜そんなのがあったら素敵だね。」
嶺二がそう感想を述べると、教授が話をすすめていく。
「というわけで、この説を検証するために、四ノ宮さんと黒崎さんのオキシトシンを事前に計測し、幸せになれるような行動をした後にもう一度オキシトシンを計測したいと思います」
教授がそう言うと初めに那月のまえに検査キットが用意される。
「これを舐めればいいんですか?」
那月が不思議そうに検査キットの紙を舐める。
そしてその検体を教授が受け取り専用の機会に通した。
「すごい…!!!四ノ宮さんはとても高値です!!!いつも幸せなんですね!!」
「ははっ、那月らしいな!!!」
翔は教授の言葉に思わず吹いてしまった。
「本当だね!!…でもそれ以上に高くするにはなにをしたらいいんだろ?」
音也が考え込む。
「それでは試しに来栖を抱き締めてはどうだ?」
真斗が真面目な顔でそう提案すると翔が真っ青な顔をした。
「は、はあ!?やめてくれ!!!」
「翔ちゃん!!いいんですか!??」
那月は嬉しそうに目を輝かせた。
「それでは四ノ宮さん、来栖さんにめーいっぱいハグをして幸せになってください!!」
司会者がそう言うと那月は勢いよく翔に抱きついた。
「は、うそだろ…ヴグェっ!!!!」
「翔ちゃぁ〜ん!!!!」
なんとも微笑ましいような、悲惨な光景にトキヤとレンはお疲れ様といった表情をした。
「後輩ちゃん達可愛いねぇ〜。」
嶺二がそう言うと藍はため息を着いた。
「僕にはライオンとうさぎのプロレスにしかみえないね。」
「同感です。藍」
カミュが引き攣った笑みでそう呟く。
「あんなんで幸せになれるなんてどんな思考してんだよ…。」
蘭丸は呆れ返ったように目の前の光景を見つめている。
(俺は何をやらされるんだ…?)
そしてそんな不安を思い浮かべていた。
「凄い…!!さらに高値になりました!!」
教授が驚いたような声を上げる。
「僕、とぉーっても幸せでした!翔ちゃん、ありがとう!!」
那月がそう言うが既に翔は満身創痍である。
返事は出来ず手を上げることしかできなかった。
「次は黒崎さんです!!」
司会者がそう言うと蘭丸の前に検査キットが用意される。
(ちっ、しゃあねぇ。)
蘭丸は渋々検査キットを舐める。
そして助手のような人に検体を渡し、それが教授の手元に渡った。
教授は先程と同じような手付きで機械に検体を通してゆく。そして声を上げた。
「…初めてです、こんなに低い人。」
教授が目を見開いて驚く。
「あはは!!ランランは逆に低いんだ〜!!」
「幸の薄そうな顔してるもんね。」
「蘭丸は普段から眉間にシワがある方ですからね」
QUARTET NIGHTの散々ないいっぷりに蘭丸は「チッ」と舌打ちした。
「なんと、四ノ宮さんの5分の1です…。どうやって上げましょうか…。」
教授が考え込んだ。
「今回も那月の時みたいにギューってやったら?」
音也の提案に蘭丸は「ふざけんな!」と拒否する。
「イッチー、だめだめ…、ランちゃんのハートはそんなんじゃ幸福になれないよ。」
「なにか良い方法があるのか、神宮寺。」
「ランちゃんがギューってするんじゃなくて、誰かがギューってしてあげるんだよ。」
レンの提案に司会者は「ナイス、神宮寺くん!」と指を鳴らした。
「はぁ!?そんなんで幸せになんてなんねぇよ!!」
蘭丸の拒否の言葉を司会者は「やってみないと分かんないよぉ〜」と流した。
「うーん、流石に女性はまずいしな…、シャイニング事務所の皆さんの中で1番黒崎さんと関わってるのは誰?」
司会者の言葉にST☆RISHとQUARTET NIGHTのメンバーは一斉にある人物の方を向いた。
「え、えぇ!?僕!?」
9人の視線に射抜かれ嶺二は焦ったように声を上げた。
「それじゃあ寿さん、黒崎さんを3分間抱き締めてあげて!!」
「ええっ〜!!まじで〜!?」
「お、おい、ふざけんな!!!」
蘭丸は焦ったように拒否する。
(ホルモンだかなんだかしらねぇが嫌な予感がする…。)
「う〜ん、ランラン、3分間だけ我慢してね?」
嶺二は渋々両手を広げる。
「ふ、ふざけんな!!くるんじゃねぇ!」
蘭丸の拒否も虚しく嶺二の両手が蘭丸の背中に回される。
そして蘭丸の身体は嶺二の腕の中に包み込まれた。
「よしよ〜し!!」
そして嶺二は蘭丸の背中を撫でる。
(こいつの手あったけぇ…ってちげぇ!!!早く振り払わねぇと…!!)
蘭丸はもゾッと嶺二の腕の中で動いた。
すると嶺二は強めにぎゅっと蘭丸を自身に引き寄せた。さらに身体と身体が密着し体温が直に伝わる。段々と鼓動が早くなっているのが蘭丸自身も感じられた。
「れ、れいじ…」
何とも情けない声をあげてしまう。
「大丈夫だよ、ランラン〜。」
嶺二は心地良いリズムで蘭丸の背中をとんとんと叩き、程よい気持ちよさを与えた。
(な、なんだこれ…すげぇいい…。)
蘭丸は感情に抗えず嶺二に抵抗するのをやめた。
「うわぁ〜、れいちゃんと蘭丸先輩なんか…」
「なんだかいけない物を見ている気分ですね。」
「は…破廉恥です…黒崎さん!!」
「この程度で破廉恥とはいわないだろう…」
ST☆RISHの面々がレン以外頬を真っ赤に染めてコメントをした。
「ファンタスティック!ランマル先輩、とても幸せそう!!」
セシルが純粋に感想を述べるが、それも2人を囃し立ててる様にしか聞こえず、蘭丸は「うっせぇ!!」と悪態をついた。
「もう…みんな照れちゃうよ僕〜」
嶺二も顔が段々と朱に染まっていく。
心拍数も上昇し、目の前の蘭丸に対してなんだかよくわからないもんもんとした感情が湧いてくる。
「…なにこれ。」
「しらぬわ。」
藍とカミュは冷たい視線を2人に送っている。
そして蘭丸と嶺二にとってはとても長く感じられた3分間が終わりを迎える。
「はい、3分経過です!!離れて大丈夫ですよ」
司会者がそう言うと蘭丸と嶺二は下を向きながらそそくさと身体を離した。
「では黒崎さんのオキシトシンを測ってみましょう!!」
蘭丸が渋々検査キットを舐める。
(やべぇ、俺今すげえ満たされてる気がする…)
ゆっくりと検体を助手に渡し、蘭丸は結果を待った。
教授が専用の機械に現れる数値を見る。
そして驚きに目を見開いた。
「すごい…!!こんなに顕著に結果が現れるなんて…!!!さっきの四ノ宮さんが来栖さんを抱き締めた後よりも高くなってる!!」
『ええぇ!!!!???』
出演者の驚きの声が響き渡った。
それもそうだ。初めは有り得ないほどの低値だったのに、ただ抱きしめられただけで高値の那月よりも高くなったのだから。
「嘘〜!!!僕すごぉい!!これが僕のテクだね!!」
嶺二はおちゃらけキャラで自分を賞賛することでなんとか心を落ち着かせていたが内心恥ずかしくて死んでしまいそうであった。
(え、えぇ!!??なんで僕のハグでそんな幸せになっちゃってるの…!?しかもそれを嬉しいって思ってる自分がいる…。男のランランにそんな…、ま、まさかね…。)
そして蘭丸はさらに恥ずかしくて死にそうになり表情を崩さないようだんまりを決め込んでいた。
(なんで俺が人に抱きしめられて喜んでんだよ…!!!しかも嶺二なんかに…、いや嶺二なら抱きしめられても…ってちげぇ!!!こいつはうるせぇし、男のだし…、でも飯作ってくれるとこはいいか…。あぁもう!!なんなんだよこれ…!!!)
たった3分間のふれあいをきっかけに2人にはある感情が芽生え始めていた。
このホルモンをきっかけに2人はその感情を知ってゆくのであるがそれはまだまだ先の話。
2人は幸せなような、恥ずかしいような気持ちを胸に仕事終わりまでの時間を過ごすこととなった。
終わり
~おまけ~
「…ST☆RISHが鈍感でよかったけど、本人たちも少し鈍感すぎるよね。」
藍はボソッとそう呟く。
「しばらくほおっておけ。…これは自分達で気が付くべきものだろう。」
カミュは蘭丸と嶺二を見つめ、そう藍に答える。
藍とカミュが2人を繋ぐサポーターとなるのもまだまだ先の話になるのであった。
「それでは、今日の目玉コーナーに移りたいと思います!」
陽気な司会者の声が響く。
するとゲストが出てくるステージからドロンと白衣を着た女性が現れる。
「こちらは〇✕大学病院の教授の五十嵐先生です。今日はST☆RISHの四ノ宮さんとQUARTET NIGHTの黒崎さんに五十嵐先生の実験に協力して頂きます!」
司会者がそう言うと、頭が良さそうで真面目な顔をした五十嵐という教授が説明を始めた。
「今日私が調べたいのは人間の身体の中で下垂体後葉という所から分泌されるオキシトシンというホルモンについてです」
教授の聞きなれない言葉に全員が首を傾げる。
「おき、しとしん…?」
音也は素直に分からない言葉に疑問を抱いた。
「はい。このホルモンなのですが一般的には女性の授乳に関わるホルモンといわれてます。ですが、このホルモン実はそれだけではないのです!」
ジャン!!という効果音が響き、モニターに文字が映し出される。そして教授がその文字を読み上げた。
「オキシトシンは幸せを感じると増える幸せホルモン…かもしれない!」
「幸せホルモンかぁ〜そんなのがあったら素敵だね。」
嶺二がそう感想を述べると、教授が話をすすめていく。
「というわけで、この説を検証するために、四ノ宮さんと黒崎さんのオキシトシンを事前に計測し、幸せになれるような行動をした後にもう一度オキシトシンを計測したいと思います」
教授がそう言うと初めに那月のまえに検査キットが用意される。
「これを舐めればいいんですか?」
那月が不思議そうに検査キットの紙を舐める。
そしてその検体を教授が受け取り専用の機会に通した。
「すごい…!!!四ノ宮さんはとても高値です!!!いつも幸せなんですね!!」
「ははっ、那月らしいな!!!」
翔は教授の言葉に思わず吹いてしまった。
「本当だね!!…でもそれ以上に高くするにはなにをしたらいいんだろ?」
音也が考え込む。
「それでは試しに来栖を抱き締めてはどうだ?」
真斗が真面目な顔でそう提案すると翔が真っ青な顔をした。
「は、はあ!?やめてくれ!!!」
「翔ちゃん!!いいんですか!??」
那月は嬉しそうに目を輝かせた。
「それでは四ノ宮さん、来栖さんにめーいっぱいハグをして幸せになってください!!」
司会者がそう言うと那月は勢いよく翔に抱きついた。
「は、うそだろ…ヴグェっ!!!!」
「翔ちゃぁ〜ん!!!!」
なんとも微笑ましいような、悲惨な光景にトキヤとレンはお疲れ様といった表情をした。
「後輩ちゃん達可愛いねぇ〜。」
嶺二がそう言うと藍はため息を着いた。
「僕にはライオンとうさぎのプロレスにしかみえないね。」
「同感です。藍」
カミュが引き攣った笑みでそう呟く。
「あんなんで幸せになれるなんてどんな思考してんだよ…。」
蘭丸は呆れ返ったように目の前の光景を見つめている。
(俺は何をやらされるんだ…?)
そしてそんな不安を思い浮かべていた。
「凄い…!!さらに高値になりました!!」
教授が驚いたような声を上げる。
「僕、とぉーっても幸せでした!翔ちゃん、ありがとう!!」
那月がそう言うが既に翔は満身創痍である。
返事は出来ず手を上げることしかできなかった。
「次は黒崎さんです!!」
司会者がそう言うと蘭丸の前に検査キットが用意される。
(ちっ、しゃあねぇ。)
蘭丸は渋々検査キットを舐める。
そして助手のような人に検体を渡し、それが教授の手元に渡った。
教授は先程と同じような手付きで機械に検体を通してゆく。そして声を上げた。
「…初めてです、こんなに低い人。」
教授が目を見開いて驚く。
「あはは!!ランランは逆に低いんだ〜!!」
「幸の薄そうな顔してるもんね。」
「蘭丸は普段から眉間にシワがある方ですからね」
QUARTET NIGHTの散々ないいっぷりに蘭丸は「チッ」と舌打ちした。
「なんと、四ノ宮さんの5分の1です…。どうやって上げましょうか…。」
教授が考え込んだ。
「今回も那月の時みたいにギューってやったら?」
音也の提案に蘭丸は「ふざけんな!」と拒否する。
「イッチー、だめだめ…、ランちゃんのハートはそんなんじゃ幸福になれないよ。」
「なにか良い方法があるのか、神宮寺。」
「ランちゃんがギューってするんじゃなくて、誰かがギューってしてあげるんだよ。」
レンの提案に司会者は「ナイス、神宮寺くん!」と指を鳴らした。
「はぁ!?そんなんで幸せになんてなんねぇよ!!」
蘭丸の拒否の言葉を司会者は「やってみないと分かんないよぉ〜」と流した。
「うーん、流石に女性はまずいしな…、シャイニング事務所の皆さんの中で1番黒崎さんと関わってるのは誰?」
司会者の言葉にST☆RISHとQUARTET NIGHTのメンバーは一斉にある人物の方を向いた。
「え、えぇ!?僕!?」
9人の視線に射抜かれ嶺二は焦ったように声を上げた。
「それじゃあ寿さん、黒崎さんを3分間抱き締めてあげて!!」
「ええっ〜!!まじで〜!?」
「お、おい、ふざけんな!!!」
蘭丸は焦ったように拒否する。
(ホルモンだかなんだかしらねぇが嫌な予感がする…。)
「う〜ん、ランラン、3分間だけ我慢してね?」
嶺二は渋々両手を広げる。
「ふ、ふざけんな!!くるんじゃねぇ!」
蘭丸の拒否も虚しく嶺二の両手が蘭丸の背中に回される。
そして蘭丸の身体は嶺二の腕の中に包み込まれた。
「よしよ〜し!!」
そして嶺二は蘭丸の背中を撫でる。
(こいつの手あったけぇ…ってちげぇ!!!早く振り払わねぇと…!!)
蘭丸はもゾッと嶺二の腕の中で動いた。
すると嶺二は強めにぎゅっと蘭丸を自身に引き寄せた。さらに身体と身体が密着し体温が直に伝わる。段々と鼓動が早くなっているのが蘭丸自身も感じられた。
「れ、れいじ…」
何とも情けない声をあげてしまう。
「大丈夫だよ、ランラン〜。」
嶺二は心地良いリズムで蘭丸の背中をとんとんと叩き、程よい気持ちよさを与えた。
(な、なんだこれ…すげぇいい…。)
蘭丸は感情に抗えず嶺二に抵抗するのをやめた。
「うわぁ〜、れいちゃんと蘭丸先輩なんか…」
「なんだかいけない物を見ている気分ですね。」
「は…破廉恥です…黒崎さん!!」
「この程度で破廉恥とはいわないだろう…」
ST☆RISHの面々がレン以外頬を真っ赤に染めてコメントをした。
「ファンタスティック!ランマル先輩、とても幸せそう!!」
セシルが純粋に感想を述べるが、それも2人を囃し立ててる様にしか聞こえず、蘭丸は「うっせぇ!!」と悪態をついた。
「もう…みんな照れちゃうよ僕〜」
嶺二も顔が段々と朱に染まっていく。
心拍数も上昇し、目の前の蘭丸に対してなんだかよくわからないもんもんとした感情が湧いてくる。
「…なにこれ。」
「しらぬわ。」
藍とカミュは冷たい視線を2人に送っている。
そして蘭丸と嶺二にとってはとても長く感じられた3分間が終わりを迎える。
「はい、3分経過です!!離れて大丈夫ですよ」
司会者がそう言うと蘭丸と嶺二は下を向きながらそそくさと身体を離した。
「では黒崎さんのオキシトシンを測ってみましょう!!」
蘭丸が渋々検査キットを舐める。
(やべぇ、俺今すげえ満たされてる気がする…)
ゆっくりと検体を助手に渡し、蘭丸は結果を待った。
教授が専用の機械に現れる数値を見る。
そして驚きに目を見開いた。
「すごい…!!こんなに顕著に結果が現れるなんて…!!!さっきの四ノ宮さんが来栖さんを抱き締めた後よりも高くなってる!!」
『ええぇ!!!!???』
出演者の驚きの声が響き渡った。
それもそうだ。初めは有り得ないほどの低値だったのに、ただ抱きしめられただけで高値の那月よりも高くなったのだから。
「嘘〜!!!僕すごぉい!!これが僕のテクだね!!」
嶺二はおちゃらけキャラで自分を賞賛することでなんとか心を落ち着かせていたが内心恥ずかしくて死んでしまいそうであった。
(え、えぇ!!??なんで僕のハグでそんな幸せになっちゃってるの…!?しかもそれを嬉しいって思ってる自分がいる…。男のランランにそんな…、ま、まさかね…。)
そして蘭丸はさらに恥ずかしくて死にそうになり表情を崩さないようだんまりを決め込んでいた。
(なんで俺が人に抱きしめられて喜んでんだよ…!!!しかも嶺二なんかに…、いや嶺二なら抱きしめられても…ってちげぇ!!!こいつはうるせぇし、男のだし…、でも飯作ってくれるとこはいいか…。あぁもう!!なんなんだよこれ…!!!)
たった3分間のふれあいをきっかけに2人にはある感情が芽生え始めていた。
このホルモンをきっかけに2人はその感情を知ってゆくのであるがそれはまだまだ先の話。
2人は幸せなような、恥ずかしいような気持ちを胸に仕事終わりまでの時間を過ごすこととなった。
終わり
~おまけ~
「…ST☆RISHが鈍感でよかったけど、本人たちも少し鈍感すぎるよね。」
藍はボソッとそう呟く。
「しばらくほおっておけ。…これは自分達で気が付くべきものだろう。」
カミュは蘭丸と嶺二を見つめ、そう藍に答える。
藍とカミュが2人を繋ぐサポーターとなるのもまだまだ先の話になるのであった。
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