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冒険者珍道中

第9迷宮、超古代の脈流

アオニ「で、入ってみたわけだけど」
ナギット「なんというか……木の中とは思えない構造ですね。何で機械らしき物が多いのでしょうか」
キキョウ「この壁ガラスなのか金属なのかわからないなー。金属だったら刀で引っ掻いたら嫌な音するハズだし、試してみるか?」
ナギット「試すのは自由だがその後の責任はとらねぇぞ」
キキョウ「わお」
クロ「これは……はめ込みガラスでしょうか?不思議な模様ですねー」
アオニ「うーむ、よくわからないモノがいっぱいあるからかなー?神々しいって感じるの」
クロ「おや?壁画に文字が書かれてありますね。全く読めませんが」
キキョウ「神様の日記じゃね?プライバシー赤裸々!」
アオニ「日記にしろ何にしろ、やっぱりこの世界樹も人工的なモノっぽいね。そんな予感はしてたけど」
キキョウ「タルシスの世界樹も巨人だから自然物じゃあないもんな」
アオニ「ん?なんでそれ知ってんの?」
クロ「まあそれはとにかく!この世界樹も人工的なモノがだとして、誰が何のために作ったんでしょうかね!?」
ナギット「……神々が作ったモノなのか、それとも……」

憶測と考察もほどほどに一行はダンジョンを進む。

キキョウ「ぶっちゃけさ、世界樹の中ってもっとこう木とか植物とかがいっぱい茂ってて緑緑しい緑の中の緑!って想像してたんだけど、実際はケッコーメカメカしいな!」
アオニ「不思議だよねーま、世界樹は人智を超えたトンデモ樹木なんだし、アタシ達みたいな凡人の平凡な妄想なんかじゃ考えが追いつかないんだよ」
ナギット「メカメカしいのはとにかく、アレをどうするか考えません?」
鉄板の監視者「ジロり」
アオニ「わあおメカメカしい」
クロ「さすが世界樹の中心部、当然のように機械の魔物が徘徊していますね」
キキョウ「ひっさしぶりにマシンキラーが効きそうな魔物を見た気がする」
ナギット「驚くほど緊張感がないけどまあいいか……」

鉄板の監視者は電磁波を使った!アオニの腕を封じた!足を封じた!ナギットの足を封じた!キキョウの足を封じた!頭を封じた!クロは封じにかからなかった!

アオニ「ふぎゃん!?封じ祭り!」
キキョウ「どう見ても3点封じ攻撃じゃないかやだー!」
ナギット「どうしてクロだけ無事なんですか」
クロ「装備と料理効果です♪」
キキョウ「ああーDLCのアレな。依頼内容の唐突さと意味不明さがすごかったけど料理効果は便利なやつ」
ナギット「封じになってんのによく喋るなお前」
キキョウ「俺の硬い意志が頭封じというシステムを超越したんスよ!」
ナギット「へぇ」
キキョウ「相変わらずリアクション薄いッス」
クロ「頭封じされなかったので1人ずつリフレッシュしていきますね。最初は腕を封じられてるフカ子から」
アオニ「どもども」
鉄板の監視者「(どうしてラスダンなのにこんなにも緊張感がないんだろうコイツら……)」

まさか魔物に飽きられれているとは思ってもおらず、一行はさらに奥地へと進む。

アオニ「…………」
クロ「どうかしましたか?」
アオニ「明らかに序盤のダンジョンで最初の敵として出て来そうな魔物がいる……」
森マイマイ「うごうご」
キキョウ「あっ!なんか可愛い!」
ナギット「どこが……?」
アオニ「ちょっと可愛くてもこちらに向かってくる以上倒さないと……」
森マイマイ「ビクッ」

森マイマイは硬殻を使った!部屋にいる魔物全員の物理防御力、魔法防御力がアップ!

キキョウ「わ」
アオニ「わーまたこりゃ厄介な技を」
クロ「どちらの防御も上げてくる技は初めてですね。まあどんなにバフを積んでも麻痺にしてしまえば意味ありあませんが」
キキョウ「だよねぇ」
ナギット「さっさと蹴散らして次に行きましょうか」

プロトボーグは罠製造を使った!

アオニ「そだね。ナディカがここに気付いて攻めてくるより前にアタシ達が世界樹の最深部まで辿り着かないと」
キキョウ「なんで?」

プロトボーグは罠製造を使った!

クロ「なるほど!ナディカを迎え撃つに当たって神様の手助けが借りれたらいいなということですか?」
アオニ「そういうこと!あと一番乗りされたら悔しいからっていうのもあるし!」
キキョウ「なるへそー」

プロトボーグは罠製造を使った!

キキョウ「…………」
ナギット「…………」

プロトボーグは罠製造を使った!

アオニ「…………」
クロ「…………」

プロトボーグは罠製造を使っ

ナギット「クソウゼェェェェェェェェェェェ!!そんな見え見えの罠に当たるかボケ!」
プロトボーグ「びくっ」
アオニ「部屋にいないのに延々と罠作ってるからダッシュで来たわ!」
クロ「ひとり寂しく見える罠を製造しないでくださいよ。部屋に入った途端哀愁が漂ってます」

プロトボーグは罠製造がウザいだけでなくむちゃくちゃ硬いので喧嘩を売るのは計画的に!

B3F
キキョウはワープの罠を踏んだ!

キキョウ「あーれー」
アオニ「キキョウー!」
クロ「あらま、呼び寄せの巻物使いますか?」
ナギット「アイツ、階段のある部屋に飛ばされたようですしそのまま階段に入ってもらいましょう」
アオニ「冷静だなーさっすが〜」
ナギット「べ、別に褒められるような事では……」
アオニ「そう?謙遜とかしなくてもいいの」

アオニはワープの罠を踏んだ!

アオニ「あーれー」
クロ「フカ子―!!」
ナギット「揃いも揃って!!」
クロ「ど、どうしましょう!?」
ナギット「……アオニも階段がある部屋に飛ばされたみたいですね。とはいえキキョウとは違う部屋ですし、魔物もいません」
クロ「運が良いのか悪いのか……」

B15Fでアオニは異変を感じた

アオニ「あれっ!?」
キキョウ「どしたん?」
アオニ「このフロアから砦が建てられなくなってる!」
キキョウ「わお」
クロ「終わりが近いのか、それとも果てしなく長い戦いの始まりなのか……恐らく後者でしょうが」
ナギット「終わり間近ならDOEが押し寄せてきますからね、でも、今はまだDOEは影も形もない……」
キキョウ「ええー俺のスキル強いけど消費TP激しくてすぐアムリタ飲まなきゃいけなくなるから早めに終わらせてほしかったなー」
クロ「もう結晶床の回復だけでは間に合わなくなってしまいましたからね」
アオニ「荷物が圧迫されるのは嫌だけど、無理も言ってられないか。進めるところまで進んで最奥を把握しておこう」

とりあえずB15Fまで進み、下りの階段にたどり着く

この先、何かの気配を感じる……

アオニ「!?」
ナギット「えっ?もう?まだB15Fだぞ?!」
キキョウ「マップ構造的にはまだ先あるのになー?」
クロ「ボスではないにしても、中ボスクラスの的が現れるかもしれませんね。幸い、まだアイテムも豊富ですしお弁当にも手をつけていません。いざ戦闘になったとしても充分戦えますよ」
キキョウ「ブレイバンドないけどな!」
アオニ「うーむ……まあ、一応進んでみよっか。敵とは限らないんだし」
キキョウ「そっか!神様降臨する可能性もあるのか!ご褒美もらえそう!」
ナギット「神にしろ敵にしろ、嫌な予感しかしねぇけど」
キキョウ「ナギットさんは心配性ッスね~そんなんじゃご主人様のようなおおらかな人間にはなれないッスよ?」
ナギット「死んでもなりたくねぇから安心しろ」
アオニ「実の息子にそこまで言われるパパってどんな人なのか見たくなってきた」
クロ「ナギットの神経を逆撫でする、キキョウのような人物像しか想像できませんがねぇ」
キキョウ「むー、そんなんじゃないぞ!」
ナギット「だいたいあってます」
キキョウ「え」

B16F
意を決して階段を降り、世界樹の中層までやってきた……

ナディカ「誰だと思った?私だよ!」
4人『………………』
ナディカ「おいまてリアクション薄くないか」
アオニ「いやー本当に現れるとはねー」
クロ「この展開は正直読めてたと言いますか」
ナギット「ベタベタ展開すぎて逆に白ける」
キキョウ「もっと捻ってこいよ」
ナディカ「君らそれ本編ラスボスに対する態度じゃなくない?もっとシリアスになって?」
アオニ「いやーシリアスは前回のアレで使いきっちゃったしなーもうそんな体力が」
クロ「物事に真剣に取り組むのって体力いるんですよ?私はあまり体力に自信がないので勘弁してもらいたいです」
ナギット「コイツらにシリアスを求めるのは犬に食べ物をねだるのと同じくらい無駄な行為だから」
キキョウ「シリアスのターンは終わった」
ナディカ「いつも通り過ぎて腹たつな……湖畔の歪みがあったから何かと思って来ただけだというのに!」
アオニ「やっぱりストーキングしてたんじゃん」
キキョウ「読みやすい妖魔だなー」
クロ「禍々しくて美しい方でもストーカーはいただけませんなぁ」
ナギット「一番効率が良い行動だと思うけど、人としてどうかと思……あ、人じゃねぇか」
ナディカ「ええい!人の行動をよってたかってディスるんじゃない!私は世界樹が蜃気楼なんてあり得ない、絶対どこかにあるハズだと睨んで探しまくっただけだというのに!」
クロ「ご苦労様です」
ナディカ「皮肉にしか聞こえん!湖畔の歪みは誰かが通ることでできる道!これはパレッテが探し当てたと確信してついてきただけだ!」
キキョウ「そしてストーカーへ……」
ナディカ「うっさいわ!ええい!もうお前らは用済みだ!とっとと消えろ!」

戦闘体勢に入ったナディカの周りを黒い霧が包み込む……

アオニ「うわぁ、あれ攻撃通らないからやだなぁ」
ナギット「どうするんですか!?まだ具体的な対策も練ってませんよ!」
アオニ「あれに対抗できるとしたら、あの時ナディカの攻撃を防いでくれた精霊の白い力なんだろうけど、エミル達はもういないしなあ」
キキョウ「やばいぞ!このまま戦闘画面に入ったら間違いなく全滅ENDだ!時間を稼がないと!」
ナギット「なぜそうなる」
アオニ「はーい。どうしてナディカはアタシ達を騙したんですか~?」
ナディカ「なぜ騙したのかだと?それについてはすまない。謝るよ。私も反省している」
ナギット「は?」
ナディカ「精霊族の奴等から身を守るためだ。仕方なかったんだよ、目的もあるしな」
クロ「目的?美女の目的とは?」
ナディカ「ここの壁画に書かれた文字を見ただろう?あれは神々の言葉だ、神は間違いなくここにいる」
キキョウ「マジで!?ヤッベー!神様いるって!」
アオニ「願い事とか叶えてくれるかな?」
クロ「女神だったらいいですねぇ」
ナギット「お前らそればっかか」
キキョウ「じゃーやっぱあの文字は神様の日記なのか……壁に日記書くとかどんだけ後世に残したいんだ?プライバシーゼロだぞ?」
アオニ「いや、日記じゃなくて自作の小説という可能性もある」
キキョウ「なるほど!どっちにしろ黒歴史だな!」
ナディカ「お前ら人の話聞けや」
アオニ「あ、まだ続きあるの?」
ナディカ「あるわ!私は最下層まで行って神々と対峙するワケだ……が!」
クロ「が?」
ナディカ「その前にお前達にはここで消えてもらう!」
ナギット「だからその理由を教えろよ!謝っておきながら殺すとか意味わかんねーよ!」
キキョウ「ごめんなさい、死ね!」
ナディカ「覚悟しろ!」
アオニ「あわわわわ……画面切り替わっちゃうよ……!黄泉の粉ないのにどうしよ……」

その時!突如現れた白い光によりナディカの黒い霧が払われた!

ナディカ「ぐわっ!」
アオニ「えっ、なに?」
ナギット「もしかしなくても……」
エミル「やあパレッテ、ヒーローは遅れてやってくるってね♪」
4人『精霊ーーーーーーーーーーー!!!
アオニ「なんだビクトルもいるのか」
ビクトル「相変わらずなんなんだよこの差ぁ」
ネッド「間に合ったようだな……」
ビクトル「もうオキテもクソもないな!」
キキョウ「あの霧がなかったらイケるんじゃないか!?」
アオニ「よーし!今がチャンス!一気に行くよ!何か言われたら正当防衛で押し通す!」
クロ「はい!フカ子のためならどこまでも!」

妖魔ナディカが現れた!

ナギット「立ち絵と外見違うくね!?」
クロ「本格的な戦闘になったので形状変化したのでしょう。まあ私はアレでも構いませんが!」
アオニ「じゃあ下か左右の奴にバリバリ喰われても助けないからそのつもりで」
クロ「どうせなら上の人に食べられてみたいものです」
エミル「うんうん♪ゆるくて毒のある感じ!やっぱりパレッテだね♪」
ネッド「なんでそこまで楽しそうなんですか」
アオニ「てかサラッといるけど君達も戦闘に参加すんの!?」
エミル「ここで何もしなかったら精霊の名折れだからね」
アオニ「じゃあ君もいるのか」
ビクトル「悪いかよ!どさくさ紛れて後ろから刺すぞ!」
アオニ「やーい!お前なんかディバイド漏れで倒れてしまえー!」
ビクトル「ムキー!!」
クロ「仲良さそうで何よりです」
ネッド「……そうだろうか」
ナギット「初期配置がかなり離れててよかったな、あの二人」
キキョウ「ッスね」

アオニは毒の水葉を投げた!妖魔ナディカは毒になった!鈍足になった!

アオニ「ありゃ一発」
ネッド「仕事とられた……」
エミル「じゃあのろいことば撃っとけばいいじゃん」
キキョウ「他にも状態異常あるんだから1個ぐらいで文句言うんじゃありません!」
ナギット「追い討ちの鬼かお前ら」

妖魔ナディカのクリスタルシュート!正面にいた人全員にダメージ!

アオニ「ごっほ」
ナギット「うげぇ、ディバイド貫通かよ!」
エミル「うんうんまだイケるイケる♪」
クロ「我々は斜めから攻めておいてよかったですね」
キキョウ「瀕死は避けられないもん」
ネッド「……ブツブツ……」
アオニ「あれ?ビクトル被弾なし?」
ビクトル「何だよ悪いかよ」
アオニ「うん」
ビクトル「鈍足の印石投げんぞコラァ!!」
ナギット「どうしていちいち突っ掛かるんですか」
クロ「ふふふ、フカ子ってば思いっきり毒を吐ける相手ができて楽しそうですね。そんなフカ子を見るだけで私まで楽しくなってしまいます」
ビクトル「とか言いながら火炎の印術(弱火)で髪の毛の先燃やすな!チリチリになるわ!!」
クロ「フカ子に加勢しているだけです、ほっといてください」
ビクトル「無視できるか!」
ナギット「……頭痛い」
エミル「よしよし」
ナディカ「てかお前らホント真面目に戦って?ここ一番盛り上がる所なんだから」
アオニ「だってブレイバンドも黄泉の粉もないからやる気がねー」
ナギット「あーもう!バトルタンゴしますから少しは真面目に取り組んでください!!」

妖魔ナディカはフェザーストームを使った!ナギットはすべて庇った!が、吹き飛ばされた

ナギット「あー」
キキョウ「ナギットさーーーん!!」
アオニ「吹き飛ばし効果も全部庇うんだーあれ」

あとは全部ナギットが庇ってくれたお陰で倒せた

ナギット「ガッツリカットしやがった」
アオニ「だって盛り上がった場面もうなかったもん、ディバイドのお陰で負ける理由がないからね!」
エミル「いぇい!」
ナディカ「クッ……クソォ……クソオォォォォ……ッ!!」

相当なダメージを負っていたナディカだったが、奥の階層へ逃げてしまった。

キキョウ「あっ!逃げた!」
クロ「かなりの深手だったハズですが……しぶとい美女ですね」
ナギット「……というか、エミル達はどうしてここに?」
エミル「ナディカを追ってきたんだよ♪」
アオニ「ナディカを?」
キキョウ「目には目を、歯には歯を、ストーキングにはストーキングか!」
エミル「相変わらず一言多いね♪」
ネッド「……既に族長の許しは得ている……本来なら世界樹に踏み込んではならぬが、それよりも今は妖魔の、ナディカの侵入を止めなければならない」
ビクトル「それにしてもよ……お前ら、よくもここの秘密に気付いたな?」
エミル「そうそう!まさかあんな仕掛けで隠されていたとはね……!」
アオニ「これもアタシの冒険者としての経験の賜物よ……!」
ナギット「気付いたのはキキョウですけどね」
キキョウ「ぶい」
アオニ「あー!それ言ったらアカンやつー!」
ビクトル「ニヤニヤ」
アオニ「(すちゃ)」
ナギット「やめんか」
エミル「じゃれてる二人は置いといて、世界樹に入ってみて本当に驚いたよー」
ネッド「この壁画にある文字は全て、我らに伝わる古文字で書かれてある……」
キキョウ「えっじゃあ神様の日記じゃないの?」
エミル「いや、この文字は全部神々が残したものだよ」
キキョウ「へー!何が書かれてあるんだ?知りたい聞きたい知りたい!」
クロ「私も興味あります」
ナギット「是非とも」
アオニ「白髪!チャラ男!倍速ウザ野郎!」
ビクトル「チビ!深緑!トラブルメーカーで敵リジュネにする女!!」
ナギット「あそこはほっといてお願いします」
エミル「はいはーい♪むかーしむかし、この地域は自然災害が絶えず発生していました。神々はそれを押さえるため、世界樹を作り出しました」
クロ「ふむふむ」
エミル「空や大地のエネルギーが世界樹を通り、各地へと流れていく……まるで、血液の循環を整える臓器のような役割をこの世界樹は果たしていました」
キキョウ「すげー神様も世界樹もすげー」
エミル「つまり、世界樹は神々が作った自然維持装置……ということらしいね」
アオニ「ぜぇ……ぜぇ……タルシスの世界樹と似てるね……まあアレは生き物みたいなものだし……大量殺戮兵器じみたところあるけど……」
ナギット「息上がるまで口論するなよ」
ビクトル「ぜぇ……ぜぇ……精霊族の言い伝え通り……ここは守らねばならない場所だったんだな……ぜぇ」
ナギット「(同レベルかよ……)」
ネッド「ナディカは先の階へと向かった。我々も後を追うが……お前達はどうするのだ?」
クロ「はい?」
ネッド「人間には妖魔の暗黒障壁を破れぬようだが、我々には打ち破る力がある」
アオニ「うー……確かにアタシ達だけじゃ手も足も出ないんだよねぇ……」
エミル「そこで提案なんだけど、僕達と一緒に来ない?」
アオニ「え?」

ここから先は精霊族達と一緒に進みますか?

アオニ「え??」
ビクトル「こっち見んな」
キキョウ「ちょ、マジで選択肢出てるんだけど」
クロ「どうしますかフカ子。先に進むに戦力が多いことに越したことはありませんが」
アオニ「うーむ、ビクトルいるけどまあ別にいいよ。ビクトルいるけど」
ビクトル「連呼すんな」
アオニ「ただ、第三勢力扱いなら死んでも問答無用で切り捨てるけどそれでもいいの?プレイスタイル的に」
ネッド「え」
エミル「うん。君達と行動を共にするんだからそれくらい覚悟の上だよ」
ネッド「えっ?」
アオニ「あとビクトルは問答無用で後ろから押すけど気にしないで」
エミル「おっけー♪」
ビクトル「ちょっと!?気にしてくださいよ若っ!?」
クロ「時々うっかり電撃の印術を当ててしまうかもしれませんがまあ事故ということで」
ビクトル「お前ら俺に恨みでもあんのかよ!前世同士で殺し合いとかしてたのかよ!!」
ナギット「できるだけディバイドしてやろう……」
キキョウ「(あれ?世界樹が自然維持装置なら、どうしてオーベルフェの街は地震が頻発してたんだ?うーむ……ナディカのせいなのか?)」





【次回予告】
キキョウ「ついに足を踏み入れた冒険者達の永遠の憧れ!世界樹の中枢!」
アオニ「なんだかんだそんなこんなあったけど、今度こそ本当に最終回みたいだね」
エミル「ええっ!?もう最終回なの!?僕達加入したばっかじゃん!」
ナギット「…………」
キキョウ「どうしたんスかナギットさん?険しい顔してるッスけど、そんなに最終回が寂しいんスか?」
ナギット「俺はもう何も期待してねぇからな」
クロ「うっかりナディカを取り逃がしてしまいましたし、急いで追わなければなりません。放置しておけば中枢で何をしでかすか……」
アオニ「思ったよりマズイ状況だよねこれ」
ビクトル「めちゃ他人事みたいな言い方だなオイ。誰のせいでこんなことになったと思ってるんデスカー?」
アオニ「ムカッ」
ネッド「口論している場合か……」
キキョウ「そーそーみんな仲良く!」
ナギット「い、いつもよりまとも……だと……?」
アオニ「まともって何?アタシはいつも次回予告はとても真面目に取り組んでいるんだよ?」
ナギット「そういう発言がまともじゃないんですよ」
アオニ「とにかく!次回!冒険者珍道中最終回!“冒険の果てに”!じゃあ行くよみんな!」
『おう!』
ナギット「え?」
アオニ「緑の光は正義の香り!みんな笑顔でハッピーライフ!今日も元気に一日一善!冒険者グリーン!」
クロ「黒の光はダンディな香り!女性には優しく魔物に厳しく!紳士の中の紳士!冒険者ブラック!」
キキョウ「紫の光は不思議な香り!見た目は美少女中身は野郎!ややこしいは褒め言葉!冒険者パープル!」
エミル「赤の光は希望の香り!精霊族の若きレジェンド!刺激ある冒険は大歓迎♪冒険者レッド!」
ネッド「……青の光は静寂の香り……病弱演技はお手の物……得意な呪言はのろいことば……冒険者ブルー……」
ビクトル「白の光は輝きの香り!使命のためなら鬼にもなれる!ただチャラいとは言わせない!冒険者ホワイト!」
ナギット「…………」
キキョウ「ほら!ナギットさんも!ホラ!」
ナギット「…………ええ……」
アオニ「はい、セリフメモってきたから」
ナギット「…………」
クロ「張り切って、どうぞ」
ナギット「黄色の光は努力の香り。パーティを守る正義の盾、俺がいる限り守りは忘れな。冒険者イエロー(棒)」
アオニ「我ら!7人揃って!」
『世界樹戦隊!ボウケンシャー!』
アオニ「イザユケ!」
ナギット「…………ダッサ」
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