インタビューをしよう!
「今日は俺か。よりによってコイツの次に俺とはな」
「あみだくじだから仕方ないのですよ」
「この世界で一番不毛で不要な時間が来てしまいましたか……迅速に終わらせましょう。というかもう終わりでいいですね?」
「よ、よくないからね!?」
「昨日カナヅチだってことをバラされたの根に持ってなーい?」
「根に持っても持ってなくてもルンルンちゃんはこんな感じだと思うよ」
「奴の言葉には一切応えん!」
「臨戦体制なのですね。別にいいのです、それよりバムくんって甘党さんなのです?」
「甘いものが特段好きということはない。辛いものが苦手なだけだ」
「確かにそうなのですね! カレーはだいたい甘口なのですね、バムくんって」
「でもこの前、購買でみたらし団子をたくさん買ってたような……」
「トパーズ……?」
「ひっ!? い、言っちゃダメなやつだった!? ごめん!」
「人形好きになったきっかけって、何?」
「カッコいいと思ったからだな」
「かっこいい?」
「同じ人形であっても、些細なところで表情が微妙に変化している。その微細な変化が、見る人を楽しませるだけでなく、思考の渦に引き込むこともある。それらが人形の素晴らしくカッコいいところだと気付き、俺はそれに惹かれた」
「はえー、私たちは考えもしなかった着眼点なのです」
「カッコいいって思ったからお裁縫の腕を磨いたってことかーなるほどー」
「そうだな」
「ええと……ルンルンちゃんと仲悪いのって、どうして……?」
「敵だからな」
「敵だからですね」
「敵って共通認識だったの?!」
「こーゆー時だけめちゃくちゃ意見が合うのですね、あの二人」
「そうだね」
「これは何事にも変えられない事実だからな」
「悔しいですが事実は否定できませんから」
「すっごく妥協しているってことは分かったよ……」
「バムくんの家ってすっごいお金持ちさんだよね。貴族さんじゃないけど」
「ああ。それがどうした?」
「何をしているお家なの?」
「芸術家さん一家だよねー? 家族みんなそれぞれ別の分野の芸術を極めていて、それで莫大な富を得ているってやつ」
「なんでスイミーくんが答えるのですか」
「バムくんちの情報は任せてくれたまえ。伊達に大型連休の度に入り浸ったりしてないよ」
「本当にずっと入り浸っているんだ……それについては、どうなの?」
「便利だぞ。兄と姉の相手をしているお陰で俺は作品作りに集中できる」
「僕は実家に帰らなくて済む! ウィンウィン!」
「ある種のギブアンドテイク……」
「まあ、今スイミーが言った通りだな。皆それぞれ別の分野の表現者として自身の作品を披露している。そしたら金が入るシステムだ」
「あくまでも表現したいから表現しているだけで、お金は二の次なんだ」
「真の作家さん一家なのです。それぞれ別の分野ってどんな感じなのです? 私はバムくんのお姉さんが音楽家さんってことしか知らないのです」
「祖父は書道家だな。たまに墨絵もしていてな、パニーニ学園の寮に巨大な墨絵があっただろう? あれは祖父の作品だ」
「そっ、そうなのぉ!?」
「ああ。どうりで見たことある絵だと思いました」
「父はこだわりの強い写真家で、自分が納得のいく作品が撮れるまで絶対に帰らない頑固者だ。最長一年半も家を空けていたこともあったな」
「なっが」
「母は絵本作家でたまに仕事を放置して父の元へ通っている自由な人だ。兄は画家だな、アトリエを構えて助手の人と一緒に作品作りに励んでる」
「助手の人ってバムくんのお兄さんと一緒にいるノームのお姉さんだっけ? 女中さんしてた」
「そうだな。ちなみに女中をしているのは趣味かつバイトだ」
「女中の……趣味……?」
「音楽家の姉は……以前見た時の通りだ。以上」
「すっごい簡潔にまとめてくれたのですね。カイちゃんのこと」
「それ以上でもそれ以下でもないってことだね……」
「でさ? バムくんってトパーズちゃんのこと、どのタイミングで好きになったのー?」
「ほう」
「どひょっ!?」
「なんでトパーズちゃんが反応するのです?」
「は、反応しちゃうよ!? アタシのことでもあるんだし……」
「トパーズのことが好きになったタイミングか…………分からんな」
「へ?」
「分からないってどゆこと? 最初に好きになったのってバムくんじゃん? なにせ?」
「好きになったきっかけはあっても、意中の相手として意識し始めたタイミングなど分からん。いつの間にか、俺がトパーズを意識することが自然なことになっていたからな」
「はわわわわわわわわわわわわわ」
「もしかしなくても最大限のノロケを聞かされているのです?」
「もしかしなくてもそうですよ」
「トパーズちゃんがトマトみたいになっちゃった」
「お前はもう少し、俺の恋人という自覚をしっかり持て」
「す、すすすすみません……」
「バムくんってびっくりするぐらい素直だよねー」
「俺はいつでも素直だぞ。お前と違ってな」
「急に僕に飛び火する流れやめてくんない? てか僕はいつでも素直だけど!?」
2025.12.22
「あみだくじだから仕方ないのですよ」
「この世界で一番不毛で不要な時間が来てしまいましたか……迅速に終わらせましょう。というかもう終わりでいいですね?」
「よ、よくないからね!?」
「昨日カナヅチだってことをバラされたの根に持ってなーい?」
「根に持っても持ってなくてもルンルンちゃんはこんな感じだと思うよ」
「奴の言葉には一切応えん!」
「臨戦体制なのですね。別にいいのです、それよりバムくんって甘党さんなのです?」
「甘いものが特段好きということはない。辛いものが苦手なだけだ」
「確かにそうなのですね! カレーはだいたい甘口なのですね、バムくんって」
「でもこの前、購買でみたらし団子をたくさん買ってたような……」
「トパーズ……?」
「ひっ!? い、言っちゃダメなやつだった!? ごめん!」
「人形好きになったきっかけって、何?」
「カッコいいと思ったからだな」
「かっこいい?」
「同じ人形であっても、些細なところで表情が微妙に変化している。その微細な変化が、見る人を楽しませるだけでなく、思考の渦に引き込むこともある。それらが人形の素晴らしくカッコいいところだと気付き、俺はそれに惹かれた」
「はえー、私たちは考えもしなかった着眼点なのです」
「カッコいいって思ったからお裁縫の腕を磨いたってことかーなるほどー」
「そうだな」
「ええと……ルンルンちゃんと仲悪いのって、どうして……?」
「敵だからな」
「敵だからですね」
「敵って共通認識だったの?!」
「こーゆー時だけめちゃくちゃ意見が合うのですね、あの二人」
「そうだね」
「これは何事にも変えられない事実だからな」
「悔しいですが事実は否定できませんから」
「すっごく妥協しているってことは分かったよ……」
「バムくんの家ってすっごいお金持ちさんだよね。貴族さんじゃないけど」
「ああ。それがどうした?」
「何をしているお家なの?」
「芸術家さん一家だよねー? 家族みんなそれぞれ別の分野の芸術を極めていて、それで莫大な富を得ているってやつ」
「なんでスイミーくんが答えるのですか」
「バムくんちの情報は任せてくれたまえ。伊達に大型連休の度に入り浸ったりしてないよ」
「本当にずっと入り浸っているんだ……それについては、どうなの?」
「便利だぞ。兄と姉の相手をしているお陰で俺は作品作りに集中できる」
「僕は実家に帰らなくて済む! ウィンウィン!」
「ある種のギブアンドテイク……」
「まあ、今スイミーが言った通りだな。皆それぞれ別の分野の表現者として自身の作品を披露している。そしたら金が入るシステムだ」
「あくまでも表現したいから表現しているだけで、お金は二の次なんだ」
「真の作家さん一家なのです。それぞれ別の分野ってどんな感じなのです? 私はバムくんのお姉さんが音楽家さんってことしか知らないのです」
「祖父は書道家だな。たまに墨絵もしていてな、パニーニ学園の寮に巨大な墨絵があっただろう? あれは祖父の作品だ」
「そっ、そうなのぉ!?」
「ああ。どうりで見たことある絵だと思いました」
「父はこだわりの強い写真家で、自分が納得のいく作品が撮れるまで絶対に帰らない頑固者だ。最長一年半も家を空けていたこともあったな」
「なっが」
「母は絵本作家でたまに仕事を放置して父の元へ通っている自由な人だ。兄は画家だな、アトリエを構えて助手の人と一緒に作品作りに励んでる」
「助手の人ってバムくんのお兄さんと一緒にいるノームのお姉さんだっけ? 女中さんしてた」
「そうだな。ちなみに女中をしているのは趣味かつバイトだ」
「女中の……趣味……?」
「音楽家の姉は……以前見た時の通りだ。以上」
「すっごい簡潔にまとめてくれたのですね。カイちゃんのこと」
「それ以上でもそれ以下でもないってことだね……」
「でさ? バムくんってトパーズちゃんのこと、どのタイミングで好きになったのー?」
「ほう」
「どひょっ!?」
「なんでトパーズちゃんが反応するのです?」
「は、反応しちゃうよ!? アタシのことでもあるんだし……」
「トパーズのことが好きになったタイミングか…………分からんな」
「へ?」
「分からないってどゆこと? 最初に好きになったのってバムくんじゃん? なにせ?」
「好きになったきっかけはあっても、意中の相手として意識し始めたタイミングなど分からん。いつの間にか、俺がトパーズを意識することが自然なことになっていたからな」
「はわわわわわわわわわわわわわ」
「もしかしなくても最大限のノロケを聞かされているのです?」
「もしかしなくてもそうですよ」
「トパーズちゃんがトマトみたいになっちゃった」
「お前はもう少し、俺の恋人という自覚をしっかり持て」
「す、すすすすみません……」
「バムくんってびっくりするぐらい素直だよねー」
「俺はいつでも素直だぞ。お前と違ってな」
「急に僕に飛び火する流れやめてくんない? てか僕はいつでも素直だけど!?」
2025.12.22
