インタビューをしよう!

「私の優雅な質問タイムへようこそ」
「今日はルンルンちゃんなんだ」
「紅茶まで飲んで気合い入っているのです」
「……あれ? アタシじゃ、ないの? 流れ的に……」
「ことりちゃん以降の順番はあみだくじで決まったからねー実はランダムなんだよ。たまたま二番目がネネイちゃんだっただけで」
「トパーズちゃんの欲しがりさんなのです!」
「え、えええぇ……?」
「さあ、みなさん疑問に思ったことはどんなことでも尋ねてください。聡明な私が全ての質問に華麗に答えてみせましょう。特にことりさん、私のあんなことやこんなことなど気になったことはどんどん仰ってください! さあ! 何がいいですか!? さあさあさあ!」
「くたばれ」
「お断りします」
「安定のバムくんだったね」
「貴族さんって国から任せられてたお仕事をしているのですよね? ルンルンちゃんの家は何してるのです?」
「それ、私も気になる」
「ではお話しできるところだけ……我がライトミュラー家は、王国から土地の管理とそこに住む人々の統治を任されています。簡単に言ってしまえば村長のようなものです」
「そ……村長?」
「ふーん、なーんか地味だねぇー」
「村長と言えども、その土地に住む者の大半は俺の家のような金と時間が有り余っている者ばかりだがな」
「つまり、お金持ち集落の金持ち村長ってことなのですね」
「住民税エグそう」
「もちろん、統治だけが全てではありませんよ? あの地は他の土地よりも潜在する魔力の量が多いので、それらの魔力を使い、魔法使いや錬金術師たちが魔術の開発や魔道具の発明に従事しています。我がライトミュラー家はそれらの技術開発の統括も行っているのですよ」
「それもお国からのお仕事なのです?」
「もちろん! 我が家は大昔から魔法技術の開発に携わっていましたから」
「ルンルンちゃんが魔法使いを極めていたり、将来は魔法の先生になりたいって言ってたのも、それの影響なんだね」
「すごい……でも、ルンルンちゃんのお母さんって剣士さんじゃなかったっけ……?」
「そうですよ。母は剣の道を極めたお方で現在もそれは変わっていません。魔法を専門としている我が家に嫁いだのも、父が母に一目惚れして猛アタックしたた結果ですね。母曰く、あまりにも真っ直ぐであまりにも可哀想だから結婚に応じたとか」
「こう言っちゃ失礼だけど、どんだけ情けないのさ、ルンルンちゃんのお父さん」
「ストレートに失礼が出たね……」
「ルンルンちゃんの兄弟さんのことが聞きたいな」
「お任せくださいことりさん! まず兄ですが真面目で時に情熱的、そして聡明で逞しい方です! 母の次に頼りになりますね」
「え」
「え。って何ですかえって。いちいち私の言葉に口を挟まないでください、バムの分際で」
「は?」
「やめなよ……」
「弟さんはどんな人?」
「少し引っ込み思案なところはありますが、愛嬌のある可愛らしい子です。魔法も剣もどちらも得意なので将来的にどちらを極めるか迷っていると言っていましたね」
「そうなんだ。兄弟がいるとちょっと楽しそうだね」
「楽しいと思うよー? 現にとっても楽しい兄姉がいる末っ子が隣にいるしさ?」
「人を指すな」
「えっと、じゃあ……バムくんのことってどう思って」
「敵」
「即答だあ……」
「想像に難くない回答なのですね」
「私のことを知る大切な機会なのですからそんなものの名を出さないでください。人生は有限なのですから、その貴重な時間を放り投げるなど非常に勿体ありませんよ」
「あ?」
「だからいちいち突っかからないでよバムくん……」
「ルンルンちゃんは貴族で僕たちって一般ぴーぽーでしょ? 俗に言う庶民って感じの僕たちのことって具体的にどう思ってるの?」
「大切な仲間であり、唯一無二の友ですよ。約一名除いて」
「私のことはどう思っているのです?」
「好きなことに対してひたむきな姿はいつも尊敬していますよ。お料理もとっても美味しいですし」
「あ、アタシは?」
「とても愛らしいお姉さんという印象が強いですね。私たちのことをよく見てくださる観察眼を持っています」
「僕は僕は?」
「類い稀なる才能をお持ちで、正直なところ羨ましいです。その才能にあぐらをかかず、知識欲の赴くままに突き進む姿勢にはいつも感服しています」
「私は?」
「好き!!!!!!!!!! 結婚してください!!!!!!!!!!!!!!」
「熱量の差ぁよ」
「ことりちゃんの話題になると一気にIQが下がるのですね」
「うるさいだけだ」
「あ、ルンルンちゃんって苦手なことってあるのです?」
「そうですねえ……スイミーさんには敵いませんが勉強はできますし、運動能力も平均より少し上の成績をキープできている私は文武平等ですから、苦手なことは」
「コイツ、泳げないぞ」
「………………」
「だ、黙っちゃった……」
「ルンルンちゃってカナヅチだったんですね」
「さすが幼馴染兼敵、弱点はしっかり把握しているってことだねぇ」
「ぞんざいに扱われちゃったから仕返ししたの?」
「どうだろうな」


2025.12.21
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