インタビューをしよう!
「と、いうことで今回はことりちゃんにインタビューしていくのです」
「よろしくね」
「……ええっと、始める前にその……なんで?」
「決まってるのです! もっとお互いのことを知って、仲良しさんになるために、こうやって気になったことを直接聞いていく時間を作ったのです!」
「なるほど。ネネイさんの言い分はよーく分かりました、パーティ内の親睦を深めることは必要不可欠ですからね。一人を除いて」
「必要あるか? それ」
「お前らの意見は無視するのです」
「てかさー僕たちもう付き合いも長いし知らぬことなど何もないって仲じゃない? 改めてあれこれ聞く必要とかある?」
「なんでスイミーくんは家族と仲悪いのですか?」
「………………………………………………………………………………」
「何も言わなくなっちゃった……」
「今回は相手が悪かったな」
「じゃー早速インタビューするのです! まずトパーズちゃんからなのです!」
「えっアタシ!? え、ええと……べただけど……好きな食べ物は?」
「唐揚げ」
「得意教科は何です?」
「体育かな」
「将来は私と共に新居を構えて幸せに暮らしましょうね!」
「わかった」
「尊敬している人ってだーれ?」
「おじいちゃん」
「おっ、おじいちゃん……? ことりちゃんの……?」
「うん。私が産まれる前までは騎士団長をしていて、基本的に負け無しって言われてるぐらい強い人だったんだって。全盛期だったら私たちが束になっても勝てないかもしれない」
「そんなに強いんだねぇ、ことりちゃんのおじいちゃんって。でも、確かことりちゃんが……」
「初等部に上がる前に病気が悪化して死んじゃった。でも、仕事が忙しい両親の代わりに面倒を見てくれてたし、色々なことを教えてもらったから、今でもすごく尊敬している」
「そ、そっか……そんなにすごい人だったんだね……おじちゃんかあ」
「ねー? ほらほらバムくん、僕たちはみんな質問したんだからバムくんも何か聞きなよ」
「……一部、質問でない物が出た気がするが」
「いちいちツッコんだら拗れるのです。バムくんが言ったら余計に面倒ですよ」
「はい。ではことりさんへのイタンビューはお開きということで……」
「ルンルンちゃん! 勝手に終わらせちゃダメだよ! バムくん早く何か聞こう!」
「ふむ……なら、ひとつ。気になることがある」
「なに?」
「幼少期、一番印象に残っている出来事は何だ? 家族のこと以外で」
「え?」
「なっ、なんで幼少期なの……?」
「ことりが周囲への興味を示し始めたのは最近のことだろう? それまで自分と家族しか視界に入れてこなかった奴の記憶に強く残る出来事は何か……興味がある」
「あー言われてみれば確かにキョーミあるかも」
「私もなのです、どうですことりちゃん?」
「奴の質問など燃えないゴミとして扱えば良いかと」
「印象……印象……うーん」
「ああっ……やっぱり考え込んじゃうよね……」
「えー…………あっ、冬の日だ」
「冬ですか?」
「うん。初等部にいた頃、雪が降ってた日だったかな。校門を出たところでバケツに入った水を頭からかぶっちゃって」
「ええっ!? それチョー寒いのですよ!?」
「寒かったよ。寒いけど家まで帰った。次の日すごっい熱が出てしばらく学校休んじゃった」
「当たり前だろ」
「雪も降ってたんでしょ? 下手したら凍傷とか起こってたかもしれないよ? なんで学校に引き返さなかったのさ?」
「あんまり気にならなかったからかな」
「冬に頭から水をかぶっておいて……? 気にならないって……」
「逆にこえーのです。ことりちゃんの超絶無関心期」
「でも、風邪をひいただけで済んだというのはことりさんの強さの賜物ですね! 素敵です!」
「それは絶対に褒めちゃダメだってえ!」
「そもそも、何故真冬に頭からバケツに入った水をかぶったんだ。清掃員がミスでもしたか?」
「よくわからない」
「だよねー。不幸な事故だったってことかー」
「その頃は私の周りで変な現象がよく起こってたから、その一環かも」
「変な現象? どういうことでしょうか?」
「一時期だったけど、上履きがなかったり、筆箱に入ってた鉛筆が消えたり、置き傘をしていた傘の骨が折られてたり、体操服に穴が空いてたりしてたんだ。水をかぶった事件があった後から、何も起こらなくなっちゃった」
「…………」
「変な精霊にイタズラされていたのかも。よく分からないままだけど」
「…………」
「あれ? みんな、どうしたの?」
「…………」
「どうしてそんなに悲しそうな顔をしているの? 嫌なことあったの?」
「……アタシ、いや、アタシたちにとって、嫌なことがあったというかされたというか、されていたというか……」
「え? 何で?」
「今日の晩御飯は唐揚げにするのです。ことりちゃんは大盛りなのです」
「わ、やった」
2025.12.18
「よろしくね」
「……ええっと、始める前にその……なんで?」
「決まってるのです! もっとお互いのことを知って、仲良しさんになるために、こうやって気になったことを直接聞いていく時間を作ったのです!」
「なるほど。ネネイさんの言い分はよーく分かりました、パーティ内の親睦を深めることは必要不可欠ですからね。一人を除いて」
「必要あるか? それ」
「お前らの意見は無視するのです」
「てかさー僕たちもう付き合いも長いし知らぬことなど何もないって仲じゃない? 改めてあれこれ聞く必要とかある?」
「なんでスイミーくんは家族と仲悪いのですか?」
「………………………………………………………………………………」
「何も言わなくなっちゃった……」
「今回は相手が悪かったな」
「じゃー早速インタビューするのです! まずトパーズちゃんからなのです!」
「えっアタシ!? え、ええと……べただけど……好きな食べ物は?」
「唐揚げ」
「得意教科は何です?」
「体育かな」
「将来は私と共に新居を構えて幸せに暮らしましょうね!」
「わかった」
「尊敬している人ってだーれ?」
「おじいちゃん」
「おっ、おじいちゃん……? ことりちゃんの……?」
「うん。私が産まれる前までは騎士団長をしていて、基本的に負け無しって言われてるぐらい強い人だったんだって。全盛期だったら私たちが束になっても勝てないかもしれない」
「そんなに強いんだねぇ、ことりちゃんのおじいちゃんって。でも、確かことりちゃんが……」
「初等部に上がる前に病気が悪化して死んじゃった。でも、仕事が忙しい両親の代わりに面倒を見てくれてたし、色々なことを教えてもらったから、今でもすごく尊敬している」
「そ、そっか……そんなにすごい人だったんだね……おじちゃんかあ」
「ねー? ほらほらバムくん、僕たちはみんな質問したんだからバムくんも何か聞きなよ」
「……一部、質問でない物が出た気がするが」
「いちいちツッコんだら拗れるのです。バムくんが言ったら余計に面倒ですよ」
「はい。ではことりさんへのイタンビューはお開きということで……」
「ルンルンちゃん! 勝手に終わらせちゃダメだよ! バムくん早く何か聞こう!」
「ふむ……なら、ひとつ。気になることがある」
「なに?」
「幼少期、一番印象に残っている出来事は何だ? 家族のこと以外で」
「え?」
「なっ、なんで幼少期なの……?」
「ことりが周囲への興味を示し始めたのは最近のことだろう? それまで自分と家族しか視界に入れてこなかった奴の記憶に強く残る出来事は何か……興味がある」
「あー言われてみれば確かにキョーミあるかも」
「私もなのです、どうですことりちゃん?」
「奴の質問など燃えないゴミとして扱えば良いかと」
「印象……印象……うーん」
「ああっ……やっぱり考え込んじゃうよね……」
「えー…………あっ、冬の日だ」
「冬ですか?」
「うん。初等部にいた頃、雪が降ってた日だったかな。校門を出たところでバケツに入った水を頭からかぶっちゃって」
「ええっ!? それチョー寒いのですよ!?」
「寒かったよ。寒いけど家まで帰った。次の日すごっい熱が出てしばらく学校休んじゃった」
「当たり前だろ」
「雪も降ってたんでしょ? 下手したら凍傷とか起こってたかもしれないよ? なんで学校に引き返さなかったのさ?」
「あんまり気にならなかったからかな」
「冬に頭から水をかぶっておいて……? 気にならないって……」
「逆にこえーのです。ことりちゃんの超絶無関心期」
「でも、風邪をひいただけで済んだというのはことりさんの強さの賜物ですね! 素敵です!」
「それは絶対に褒めちゃダメだってえ!」
「そもそも、何故真冬に頭からバケツに入った水をかぶったんだ。清掃員がミスでもしたか?」
「よくわからない」
「だよねー。不幸な事故だったってことかー」
「その頃は私の周りで変な現象がよく起こってたから、その一環かも」
「変な現象? どういうことでしょうか?」
「一時期だったけど、上履きがなかったり、筆箱に入ってた鉛筆が消えたり、置き傘をしていた傘の骨が折られてたり、体操服に穴が空いてたりしてたんだ。水をかぶった事件があった後から、何も起こらなくなっちゃった」
「…………」
「変な精霊にイタズラされていたのかも。よく分からないままだけど」
「…………」
「あれ? みんな、どうしたの?」
「…………」
「どうしてそんなに悲しそうな顔をしているの? 嫌なことあったの?」
「……アタシ、いや、アタシたちにとって、嫌なことがあったというかされたというか、されていたというか……」
「え? 何で?」
「今日の晩御飯は唐揚げにするのです。ことりちゃんは大盛りなのです」
「わ、やった」
2025.12.18
