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番外編2


「どけ、歌仙。そこは俺の席だ」
「嫌だね。僕は今から無双をするんだ」
ばちりと火花が散ったのを私は見てしまった。
「ピクミソやらせろ」
「レア武器集め忙しい」
「待って、そんな微妙な争いで手入れとか凄くいやだから待って」
とりあえず二人の言い争いを止めて、両者の言い分を聞く。
「ピクミソ」
「レア武器」
言い分も何もこいつらゲーム欲望に忠実なだけだった。
「う、うーん…じゃあ新参の長谷部優先で…」
無言ガッツポーズの長谷部と崩れ落ちた兼定。
ごめんて。そんな落ち込まなくたっていいじゃないか…君のほうが随分と長くゲームやってきたわけだし、ちょっとぐらい我慢しようや。
「分かったから、一緒に一狩り行ってあげるから!」
あとPSベータで無双あるからそれも買ってあげるから!
「本当かい?!」
目を輝かせた兼定に私は早まったのだと察した。
しかし既に口にしてしまった。力なく私は頷いた。悔しい出費である。

それから大倶利伽羅が来た時も江雪が来た時もやはり訪れるチャンネル争い。
兼定と長谷部の争いを見てきたため、新参者に優先的にチャンネル権が行使される、と定められたのである。
まあ、大倶利伽羅は音ゲー黙々とやってるし江雪は格闘ゲームで誰か一人を相手に引っ張り込んでいるので全員がテレビ使えずに暇を持て余していたということにはならなかったし、まあいいか。


 
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