死人に梔子


 階段を背にした正面の壁には、楕円形の池が描かれていた。
 水面を、十数羽の鳥が泳いでいる。
 緑色の頭と黄色いくちばし。茶色い胴体。鳥は鴨の群れのようだった。
 群れから離れた位置に、一羽だけぽつんとたたずんでいる者もいた。

 壁の前には長机が置かれている。
 まんなかに四角い木枠が設置され、まわりに小さな積み木が散らばっていた。
 ケイジが積み木を手に取った。
「……井戸の『井』に、『化』ける。それと『十』か」
 漢字の形をしている積み木を、ひとつひとつ確認する。
「ちょうど木枠にはめられそうですね」
 カイが横から口を出す。
 木枠はひとつ、積み木は三つだった。
「はめてみますか?」


 「井」の積み木をはめる 47ページ

 「化」の積み木をはめる 82ページ

 「十」の積み木をはめる 48ページ


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