死人に梔子


「……なんだか、嫌な予感がします」
 呟いたカイが見つめる先、鴨は大きな絵が掛けられている壁へと飛んだ。

 絵が飾られている壁の前には、机があった。
 机上には水の入ったコップと、器に盛られたゼリーと、イチゴの乗ったショートケーキが並んでいる。

「あ、」
 鴨は迷いなく机に着地して、ケーキを食べ始めた。
「……食べられちゃったね」
 ケーキの皿は、瞬く間に空になった。


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