まとめ



 長き旅 見果てぬ夢路を終えし日は桜が散るの如きかなしさ(三日月宗近)


 正解を探して迷う歌の道 人が生きると同じのようで(歌仙兼定)


 肉を裂き命を奪う弾丸の鉛と我らの違いはどこに(陸奥守吉行)


 柚子香るシャンプー・リンス空になり「またね」ボトルを捨てるゴミ箱(乱藤四郎)


 雨に咲くヨヒラの色は地で変わり土壌のうちをふと思う旅(明石国行)


 鞦韆しゅうせんが繋ぐ天地のに揺れて神と人とを行き交う付喪我ら(乱藤四郎)


 聞いているだけだったあの鳥の名を初めて知った空は青くて(秋田藤四郎)


 風まとう翼は作り物ですが込めた優しさ折り紙付きです(秋田藤四郎)


 折り方は今の主に教わって飛ばす貴方がくれた「心」を(秋田藤四郎)


 いつか散る運命もまた歴史なら語り継ぎます 日々を 貴方を(秋田藤四郎)
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