Under the umbrella
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体が離れると、雨は小降りになっていた。
なんか、恥ずかしくて顔見れない…
ついつい俯いてしまう。
きっと今真斗くんを見たら、心臓が爆発してしまいそうだ。
「小降りになったな。今のうちに寮に戻るとしよう。」
再び傘を広げ、真斗くんと歩き出す。
さっきもこうやって歩いてたのに、「恋人なんだ」って思うと、なんだか恥ずかしいような、くすぐったいような。
相変わらず真斗くんの顔を見られないでいると。
ピタッと真斗くんが突然立ち止まり、少し体を屈ませ、私と目線を合わせる、
そして、傘で私たち2人を周りから隠すようにして
チュッ
柔らかい真斗くんの唇と、初めて重なった。
突然の出来事に、放心状態になる。
「お前が目を合わせてくれないのが悪い…。こうしたら、顔を上げてくれるだろう?」
真斗くんの言うとおりだけど。でも、もっと顔見れなくなっちゃう。
「真斗くん、ずるい。」
「嫌、だったか…?」
心配そうな目。
「…嬉しかった」
真斗くんから目線を逸らし、ぼそっと呟く。
すると、手に真斗くんの手が重ねられる。
「さて、そろそろ寮に戻らねばな。ずっと…手を離してはならんぞ?」
「みんなにからかわれちゃうよ。いいの?」
「いいのだ。みんなきっと、祝福してくれるだろう」
真斗くんは微笑んで私を見た。
今まで見た中で、一番の笑顔だった。
私たちは再び寮への道を歩き出した。
END. →おまけ