「…そういう訳か」

食事を食べ終え、データを見て阿近が納得した声を出した

「何かわかったのですか？」

データを見つめる阿近の顔は複雑な顔をしている

何か問題があったのか不安になる

「阿近さん？」

「…あぁ、悪いな。どう改良すりゃいいか、考えてた」

不安そうな暁の顔つきに嘘をついた

別に隠す程の事でもないが、困らせる必要はない

それに、目の前のデータの結果を確かめたい

「暁、時間かかりそうだから、寝たけりゃ寝ていいぞ」

「…あまり無理なさらないで下さいね？」

只でさえ、睡眠が不足していそうな阿近に無理をさせたくない

「わかった、眠くなったら寝るから」

仕方ないといった風に言った阿近に、約束だと告げる

薬を改良する阿近の手元を興味深そうに見ていた暁は、そのまま机の上で眠りについた

「少しは警戒する素振りくらい見せろ」

わかっていても溜め息と共に言葉が漏れた



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