「何とか出来る」

その言葉に弾かれたように##NAME3##が隣に座った阿近の顔を見る。

その顔は信じちゃいねぇな。

「何とかしてやるってんだろ」

「何とか出来る」

その言葉に弾かれたように##NAME3##が隣に座った阿近の顔を見る。

その顔は信じちゃいねぇな。

「…？」

筆を動かす事を忘れ、口を動かした##NAME3##に頷く。

「俺を見くびるんじゃねぇ。必要なデータは取ったから、出来上がったら知らせてやる」

紫煙を吐き出しながら淡々と言った阿近の顔を見つめる。

声の出ない原因を知らないのに出来ると言い切れるその根拠は自信はどこからくるのだろう。

「見惚れる程の面は持ち合わせてねぇけどな？」

ハッとして頭を下げて出て行こうとした##NAME3##を呼び止める。

「紙と筆よりは使い易いだろ」

現世で手に入れた画用紙程のホワイトボードのセットを渡す。

カランと土鈴の音と共に##NAME3##がいなくなると、何故か部屋が暗くなった気になる。

面白ぇ女だな。

煙草を押し消して机に戻る。

暫くはかかりきりになりそうだ。



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