「泣きたいなら泣け、溜まってるモンを吐き出しちまえっ！」

身体中で泣き叫んでいるのに涙を流さない##NAME3##を抱き締めて叫ぶ。

このままでは張りつめた糸が切れるように壊れてしまう。

「泣いて楽になって、進めばいいだろうがっ！」

##NAME3##が首を振る。

ルキアが気づいてくれた時以外、どんなに泣きたくても涙は出なかった。

悲しみも落胆も大きすぎて、泣く事を忘れてしまった。

「阿近さ…っ、どうっ…すれば…」

抱き締める阿近の白衣を握り締める。

不安と恐怖に絶望が混ざって苦しい。

押し潰されてしまいそうな程、苦しくて何も見えない。

「朽木ルキアを助けてぇんだろ？」

どんな繋がりがあるのかわからないが、慟哭のような悲鳴がそう告げていた。

だったら、余計に立ち止まっている余裕はない。

そんな時は鬼になると決めた。

ここで甘くすれば##NAME3##はいなくなる、そんな気がした。



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