第四夜
コトハ
raison detore神田落ちの夢です。
すみません、名前返還がわかってなくてコトハ‣ローリエルになります。
申し訳ありません
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あの馬鹿、俺が着くほんの2時間も待てないのか
町の外にコトハの姿はない
舌打ちしたいのを堪えて町の中へと走る
小さな山間の田舎町
ここがあいつの生まれた町…
「おい、ここに俺と似た服を着た金髪の女が来なかったか?」
「女?来たぜェ、エクソシスト」
町の人間が皮を破って、いくつもの砲台を持った球体に変わる
やはりAKUMAだったか
こんな田舎町でも異変が知れるのが、こんなに遅い訳がない
嫌な予感に胸が急く
「災厄招来!界蟲“一幻”!!」
無数の蟲がAKUMAを破壊していく
「雑魚にかまってるヒマはねぇんだよっ!」
「ムダだぜぇ、あの女のガキはもう伯爵様の所だ」
そんな訳がある筈がない
俺は俺の目で見た物しか信じねぇ
ここには雑魚しかいねぇのにあいつが、コトハが連れて行かれる訳がないだろうが
嘲笑するAKUMAを全滅させて、町の中を見て回る
静まり返った町に全員がAKUMAだったのかと思う
一際大きな屋敷に入る
荒れ果てた部屋に子供用の食器やらが散らかっている
二階に上がるとボロボロになったドアの向こうは子供部屋だった
明らかに手で壊された写真立てには、まだ幼いコトハの姿があった
「幸せだったのか?」
楽しそうに家族であろう人間と笑っている
が、その右腕にはイノセンスがない
こんな田舎町では異質の者には排他的だろう
机の上に転がったペンには、黒ずんだ血がこびりついている
「…これがお前の抱えてるモノなのか、コトハ」
返ってくる言葉はない
ここはもういいと屋敷を出て歩き出すと、何かが足に触る
「これは…」
壊されたコトハのゴーレムと、忘れる筈のない物
去年の誕生日に贈った薔薇の髪留め
コムイに誕生日パーティーをやるからと、プレゼントを強要された
人に、まして女に贈った事のない自分が、コトハには似合うと思って贈った
コトハの嬉しそうな顔、それをつけて仕事をしている姿が浮かぶ
その姿が消えていく
「…バカ野郎が」
髪留めを握り締める
俺が必ず助け出してやる
待ってろよ、コトハ
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