一方、その頃のお城では――

「お姉様ったら、姫をどこに隠したのかしら？」

姫姫の行方を教えて貰えないリナリー姫は、苛々しながら城の塔を登って行きます

この塔の上には昔の王様が作ったヘンな物が沢山仕舞われてありました

「あったわ、伯爵の作った喋る傘」

ハロウィンのかぼちゃのついた一本の傘がお目当てだったようです

「レロやレロ、可愛い姫はどこにいるの？」

「姫姫たまは森で王子たま達と暮らしてるレロ」

レロの返答にリナリー姫の顔色が変わります

節操無しと博打打ちと大食らいと仕事中毒者と子供達と一緒、ですってぇっ！？

女ったらしが好きなお姉様らしいミスチョイスだわ

「姫を助けなきゃ…」

黒いオーラに満ち溢れて呟いたリナリー姫は、父王コムイの元に凄い勢いで走って行きました



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