約束
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
医師の前で団服を脱いだ神田の傷に息を飲む
何かで切り裂かれたような大きな傷
もう傷は血が止まり、ふさがりかけてはいるが、楽観視出来る傷じゃなかったのはわかる
処置を終えた医師が姫に包帯を巻くよう告げて出ていく
世界のために戦う貴方に、私は何も出来ない
包帯を巻く手が震える
その手を神田の手が掴む
「らしくねぇ顔してんじゃねぇ」
『…だったらっ、こんな怪我しないでよっ』
ムリな願いなのはわかってる
前線に出なければならないのだから
寧ろ治る怪我で戻ってくるだけでも、神に感謝すべきなのも
「俺は姫に出迎えと手当てされる為に怪我してんのかもな」
『何ですってぇっ!?』
包帯を巻く手に力がこもる
人がどれだけ心配してると思って…
理不尽な科白に涙が出てくる
『小さな傷だって死ぬ事はあるのよっ!?そんな事の為に怪我なんてしないでよっ!!』
「…わかんねぇヤツだな」
ため息をついた神田が姫の目尻の涙を拭う
「俺はお前に逢いたいってんだよ」
涙を拭った手が背中に回されて抱き締められる
これは夢?
あの神田が私に逢いたいって…
「…姫は嫌なのかよ?」
『い、嫌じゃない…』
いつもと違う弱気な声に、つい本音が漏れる
途端に離れた神田は不敵な笑みを浮かべていた
騙されたっ!?
.