耳に残るは君の声
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こうして逢って愛を告げる事が出来るだけでも本当は幸せな事
骸でなければそれすらも出来ない
なのに欲張りな自分はそれ以上を望んでしまう
「何を考えているんですか?」
少し不機嫌気味な骸に迷ってからおずおずと説明する
「そんな事ですか」
黙っていた理由が自分絡みだと知って口元が緩む
他の男の事だったら、何も考えられなくしてやろうと思っていた事は隠しておく事にして、付け入られるような不安は取り除いていた方がいい
「このまま一生、囚われたままだと思いますか?」
『えっ?』
見上げた骸は不敵な笑みを浮かべている
「余計な心配をかけるつもりはありませんが、ここを出る準備はしている…とだけ伝えておきましょう」
『それって…』
脱獄するという事だろう
色々な感情が込み上げてくる
言いたい事は沢山ある
『…怪我、しないでね』
ギュッと骸のシャツを両手で握り締めてそれだけを口にする
「僕が姫を悲しませるような事をすると思いますか?」
優しく諭すような骸に首を振る
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