「これから、ボンゴレファミリーによる劇“赤ずきん”を始めます」

「おっ、ツナがナレーターか！無難なトコ引いたな」

開始を告げるツナの声にディーノが破顔する

クジ運も悪そうな弟分が大変な目に合いそうにもない役所にほっとする

「あるところに赤い頭巾を被った赤ずきんという…」

「へぇ、赤ずきんか」

「心優しく可愛い…って、ヒ、ヒバリさんっ！！？」

「なっ」

舞台に登場した赤ずきんに誰もが度肝を抜かれた

学ラン姿に赤いフードを被った雲雀は、触れれば切れそうな雰囲気で睨み付けている

心優しく可愛いとは程遠い赤ずきんに、先が思いやられる

いくらクジでもこれはないだろうとリボーンに視線が集中する

「いいから進めろ」

有無を言わせない迫力で凄んだリボーンに劇が再開される

「そ、そんな赤ずきんを母親が呼びましたって、獄寺君っ！？」

始めから波乱万丈じゃないかっ！！

「赤ずきんっ！げ、雲雀っ！？」

質素なブラウスとスカート姿の獄寺が固まる

対して雲雀は獄寺の登場に眉をしかめただけだった



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