この恋の終着点
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ああ、いっそのこと
イエローと
出会わなければよかった
ゴールドと
出会わなければよかった
レッド、と
出会わなければよかった、の……?
そんなことまで考えてる自分がいて、
考え出したらきりがなくて…
でも
大切な仲間との出会いまで後悔するなんて
やっぱり悲しすぎるから
もっともっと
自分自身を成長させたい
後悔ばかりじゃなくて
前向きに、
キラキラしたものに目を向けて
生きられるように
過去に捕らわれて生きるのは嫌だから
今ならまだ、
間に合う気がするから
「止めても…無駄みたいッスね」
「うん。修行一緒にできなくなるかもしれないけど…ごめんね。」
「いえ…それがイミテ先輩の決めたことなら、俺は何もいいませんよ。」
「ありがと、ゴールド…。それとこの事は秘密にしてほしいんだ。私がマサラをでるまで。」
「いいッスよ。……そのかわり!!」
彼が大声とともに立ち上がり、私の横に並んだ。
「帰ってきたら真っ先に俺とバトルしてくださいね!イミテ先輩なんて足元に及ばねえぐらい強くなってみせますから!」
「!あははっ!楽しみだね。」
ああ、いつもの明るい笑顔だ。
あれから1年半。
私は宣言どおりまだ旅を続けていた。
一度もマサラには戻ってないし、あの3人の誰とも会っていない。
私のこの行動は、彼らに対するあてつけのようにも思えて、自分でも可愛くないなと実感する。
…でもこれが誰も傷つかずにすむ、唯一の方法だから。
私にはこれ以上の得策なんて思い浮かばない。
(本当は逃げてるだけなんだ)
今日は、空気が澄み渡ってて気温もちょうどいい。
「ん…、」
私はグッと背伸びをして体全体で風を感じた。
旅をして、大きく変わった気がする。
あの時のできごとなんてもう思い出の一部でしかない。
きっと今なら笑い話にだってできる。
たぶんレッドとイエローと会っても、妬むなんてことはしないと思う。
心から祝福してあげられる。
だけど…、
(だけど、ね)
ポケモンが進化したとか
可愛い雲を見つけたとか
夕焼けがキレイだったとか
ふと何気ない瞬間、
彼に会いたくなる
笑顔が、優しい表情が、
見たくなる
やっぱりどんなに時がたっても、それだけは変わってくれなくて。
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