この恋の終着点
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「うーん…イエローっていうより私の問題かもね。」
「どういう意味ッスか?」
「……自分自身、傷つく痛みを知っるくせに、傷つく人がいるって分かってるくせに、…のうのうとレッドと付き合うなんて、私にはできない。」
私には、そんなに器用なことできない。
きっと息が詰まってしまう。
「イミテ先輩って、つくづく優しいッスよね。」
ゴールドはハハッと苦笑いをする。
「ううん。ただ臆病なだけだよ。」
自分だけが幸せになるのを、恐れてるの。
自分が原因で苦しんでいる人を見るのを、恐れてるの。
「それと、たぶん私、ゴールドが思ってるより、ずっとずっと嫌な女だよ?」
それは今回の出来事一連を通して感じたこと。
つまらないことで嫉妬したり、誰かを恨んだり。
自分でも知らかった醜い気持ちが分かってしまった。
(実はね、)
(もう恋をするのも怖いの)
「そんなことないッス。俺の目は確かですから。俺はいい女にしか惚れたことないんスよ?」
「あはは!じゃあ今回はちょっと見当違いだったかもね!」
笑いながらそう言えば、「本気で言ってるんスけど…」と、ゴールドはむっとした顔になった。
「分かってるよ。…ありがとう、ゴールド。」
ゴールドの優しい気持ち、充分伝わってるよ。
「…もう一生、イミテ先輩とレッド先輩が付き合うことはないんスか?」
「どうだろうね。」
「…両思いなのにもったいないッスよ。」
「そうだなー、じゃあ……」
私はゴールドに、その日一番の笑顔を向けた。
「今から何年かたった後、お互いに気持ちも変わってなかったら―…、告白でもしようかな?」
半ば冗談、半ば本気。
その頃にはゴールドもイエローもけりをつけて、新しい恋、していると思うから。
もう傷つく人もいなくなるから。
ゴールドは一瞬驚いた表情をみせて、フッと笑った。
「そんなことしてたら、おばちゃんになっちゃいますよ?」
「もしもの話しだから、そんなの百も承知!」
私はまたマサラの街並みを見つめた。
ここからだと全体がよく見える。
「ゴールド。私、旅にでる。」
「はっ!?いつッスか!?」
突然の私の言葉に彼は目を見開いた。
「できれば、今日の夜あたりに。」
「今日!?何もそこまでして俺達を避けなくてもいいじゃないッスか!」
「違うよ。避けてるんじゃなくて…、自分を成長させるための旅にでたいんだ。」
今回の出来事の中で、
何度も何度も後悔してた
ゴールドが修行をしたいって言ったときちゃんと断ればよかった、とか
人数合わせの為にイエローを呼ばなきゃよかった、とか
レッドとイエローを2人きりにしなきゃよかった、とか
レッドに勘違いされないようにゴールドにもっと冷たく接してればよかった、とか
レッドの気持ちを聞いた時彼の前で泣けばよかった、とか
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