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山頂のほうにいたからか、下山するのにはだいぶ時間がかかって、マサラに着いた頃には辺りは夕暮れ時だった。
修行場に行けば、ゴールド、イエロー、……そしてイミテの姿が。
丁度、ゴールドとイミテがバトルを始めるところだった。
バトルは数分で終わった。
「えっと、バクたろう、戦闘不能で…、イミテさんの勝ちです!」
ゴールドは炎タイプ、イミテは水タイプ。
相性も関係してか、結果はイミテの圧勝。
「途中までいい感じだったのにね。シャワーズの覚える技勉強して、対策たてておかなきゃダメだよ?」
「ちぇ……」
的確なアドバイスをするイミテ。
「あと相性の悪いポケモンと戦う時は、まず姿を消さなきゃ。バクたろうなら、「『えんまく』で目くらまし、だろ?」
俺はイミテの言葉を遮り、三人に歩みよった。
「レッドさん!修行終わったんですか!?」
嬉しそうな笑顔のイエローが俺のほうに小走りで走ってきた。
「訳ありで少し早くきりあげてきたんだ。」
「そうですか…。おかえりなさい!レッドさん!」
「ただいま、イエロー。」
「よかったね!イエロー!」
俺達が笑い合う様子を見て、イミテも笑う。
なあ、今どんな気持ちで笑ってるんだよ。
「そろそろ帰ろっか?雨ふりそうだし。」
「そうッスね。レッド先輩、タイミング悪いッスねー。」
「悪かったな!」
「いいじゃないッスか!どうせレッド先輩、イエロー先輩の家に寄ってくんでしょ?そこでゆっくり話せるッスよ。」
「そうそう!イエロー、今まで会えなかったぶん、いっぱい甘えときな!」
イミテが笑いかけ、イエローは少し頬を赤らめた。
「レッドさん、夕食食べていって下さい!僕、この間ブルーさんに料理教わったんです!レッドさんの好きな物、作れるようになりましたよ!」
嬉しさがにじみ出ているようなイエローの話し方。
違うんだ、イエロー。
俺が戻ってきた理由は……。
「悪い、イエロー。今日はイミテ送って行くから、そのまま帰るな。」
「え……?」
その場にいた俺以外の皆が目を見開いていた。
だけど、もう決めたんだ。
「……レッド?私、1人でも帰れるよ。いつもそうだったじゃん。」
「なんなら俺が送って行きますよ?」
「それは分かってるけど…。たまにはいいだろ?なっ?」
どうしても、譲れない。
「レッド先輩、何言ってるんスか?」
「そうだよ!イエローにどれだけ寂しい思いさせれば気がすむの?いい加減に…」
「いいんです!」
イエローが大声を出した。
「レッドさん、……また明日!」
この状況でイエローは、笑った。
ごめん、な。
「ありがとな、イエロー。イミテ、行くぞ。」
「ちょっと、レッド!」
俺はイミテの手をひき、歩きだす。
「レッド!戻ろう!ねえ、どうしちゃったの!?」
「…………」
俺は構わず歩き続ける。
「――…っ!レッド!私の話し聞いて「イミテ。」
もう、手放したくないんだ。
思わず声に力がはいった。