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さっそく翌日、俺は荷物を背負ってシロガネ山に来ていた。
「久々だなー、ここに来るのも。」
前はイミテと2人で、毎日のように修行してたっけ。
「……始めるか!」
もやもやした気分を吹き飛ばすため、俺はモンスターボールに手をかけた。
それから数日後、
「確か今日…、ゴールドとイミテが約束してた日か…。」
暗い夜空を見上げながらそう呟いた。
やりきれない気持ちを吹き飛ばすために修行に来たのに、
どれだけ修行しても、
イミテのことを考えてる自分がいる。
どうなったのかが気になって…。
気がつけば、ポケギアを出して、電話をかけていた。
4、5回のコール音の後、『もしもし』とゴールドの声。
心なしか、その声は暗い。
「ゴールド。」
『レッド先輩?どうしたんスか?』
「いや…、何か変わったこととかあったかな、って思ってさ…」
俺がそう言えば、ぷっ、とゴールドが吹き出した。
『イミテ先輩。』
「……?」
『気になって電話してきたんスよね?今日のこと。』
「え……」
『俺、気づいてたんスよ、プテラの羽音がしたから。レッド先輩、聞いてたんスよね?俺とイミテ先輩が約束してたこと。』
「あ、ああ…。」
まさか、気づかれてたなんて…。
少しいたたまれない気持ちになりながらも、ゴールドの言葉を待った。
『俺じゃあ、イミテ先輩、元気づけられなかったッス。』
「そう、か…。せめてイミテが落ちこんでる理由が分かればな…。ゴールド、何か聞いたか?」
あんなに落ち込んでるはイミテ初めてだ。
だから心配で仕方ない。
理由を聞き出そうとしても、苦笑いばっかりで教えてくれないし、もうゴールドに聞くしかないよな…。
『……レッド先輩、気づいてないんスか?』
気づいてない……?
「……なにを?」
『イミテ先輩の落ち込んでる理由ッスよ!分かってなかったんスか!?』
「だって話そうとするとアイツ、逃げるし…。」
『普通その態度で分かるでしょ…。』
ゴールドははあ、と電話ごしにため息をつく。
「なんだよ!分かんないもんは分かんないんだから仕方ないだろ!」
『鈍感すぎますよ……。……イミテ先輩のこと、もっとよく見てあげてください。』
昔は俺が一番イミテのこと、分かってたのにな…。
今はゴールドのがイミテに近いなんて…。
ああ、そうだ。
ずっと一緒にいたんだ。
初めて話したとき、すごく嬉しくて。
笑顔を見るのが好きで。
ポケモンと話すときの、あの優しい顔に見とれたこともあって。
会うたびに嬉しかった。
話すたびに嬉しかった。
ずっと好きだった。
「イミテのことなんて…、言われなくても見てたさ、ずっと。」
イミテとゴールドが2人でいるとき、見たくなくてもつい見てた。
…やっぱり、気になったから。
見るたびに苦しくなったけど、つい視線がイミテを追うんだ。
………イエローと付き合ってからも、ずっと。