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ああ、
2人は両思い、か…。
「レッド、まだ今日修行してないんでしょ?久々に今からバトルしようよ!」
くるりと振り向きモンスターボールを取り出すイミテ。
「いや、今日はいいや…。」
「レッドがバトルの誘い断るなんて、熱でもあるの!?」
「……なんかそんな気分じゃない。帰る。」
俺はプテを出し背に飛び乗るとイミテのことは一度も見ず、そのまま家に向かった。
次の日ももやもやしながらも、とりあえず待ち合わせ場所に向かった。
そこにはすでにイミテとゴールドがいて、もう1人見知らぬ女の子が。
…この子がイエロー、か。
「レッド、おはよ。昨日言ってたイエローだよ。」
イミテがにっこりと笑いながらイエローの肩に手をおき紹介する。
「は、初めまして。」
ぺこりとイエローが頭を下げ、金髪がふわっと揺れた。
「俺はレッドだ。よろしくな。」
笑顔でそう言えば、イエローの緊張もほぐれたようで笑顔になった。
「イエローさん、レッド先輩のファンらしいッスよ!」
「ファン?」
「ファンというか…、僕、ポケモンリーグを見てから、レッドさんにすごく憧れてるんです。」
照れくさそうに話すイエロー。
「そうなのか?」
「レッド、よかったじゃん。こんな可愛いファンがいて。羨ましいなー。」
「イミテ先輩もファンが欲しいんスか?だったら俺がなりますよ!」
「こんな可愛くないファンはいらない。」
「可愛い後輩にむかって何てことを…!だからファンができないんスよ!イミテ先輩は!」
「ゴールドッ!」
ギャーギャーと騒いでいる2人をみて思わず苦笑い。
「レッド、さん。」
イエローが少し遠慮気に声をかけてきた。
「どうした?」
「イミテさんとゴールドさん、いつもこんな感じなんですか?」
「ああ。あの2人は…仲良いからさ。」
仲良くてあたりまえか。
両想いなんだから。
「ごめんな?騒がしくて。」
「いえ。むしろ楽しいです。」
にっこりと笑うイエロー。
なんか、この笑顔は癒やされるな。
「とりあえず俺らだけで修行初めるか?」
「はい!」
イエローはまたにっこりと微笑んだ。
それからは、毎日のようにこの4人で修行をしていた。
でも休憩時間、ゴールドがイミテに自分からどんどん話しかけていて、2人の邪魔になりそうだったから、俺はイエローと一緒にいることが多くなった。
それに伴ってイミテと話す機会も、2人だけで修行していた頃に比べたらめっきり減った。
…いつしか、話すのがぎこちなくなってしまうまでに。
イミテは、大切な仲間だったのに。
ゴールドは、可愛い後輩だったのに。
なんだかうまくいかない。
なんだか、2人が一緒にいるところを見たくない。
「どうしたんだろうな、俺……。」
思わずそうつぶやいた。
どうしたのか…、
そんなの自分ではもう分かってる。
……ただ、認めたくないだけなんだ。
イミテを好きだった、なんて。
今さら気づいても、もう遅い。
(2人の邪魔するわけにはいかないから。)