06 透きとおる音色に
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「今度こそ買い忘れないか?」
「それ、嫌み?」
「へへ、バレた?」
「今度は平気。必要なものは全部そろった。これで…明日はきっとうまくいく。」
凛と前を見据えてつぶやいたイミテ。
夕焼け特有のオレンジ色の光は、よけいに彼女を引き立てている気がした。
「なあ、俺…ほんと昔のことキレイさっぱり忘れちまってるからさあ…。」
「うん?」
「気になってることが1つあって。」
「?なに?」
「…イミテって、グリーンと恋人同士なワケ?」
「……はっ!?」
思わず自分の耳を疑うイミテ。
がらにもなく大声をあげてしまった。
「さっきも武器屋で、二人っきりで楽しそうに話してたし。」
「(二人っきりで?楽しそうに?…そうだっけ?)」
「違うのか…?」
レッドはやけに真剣な表情で、それでいてほんの少し頬を赤らめていて。
イミテは彼らしくないその様子に、ぷっと思わずふきだした。
「な…!こっちは真面目に…!」
「ぷ…。ごめん、つい…ね。グリーンとはそんな関係じゃない。私とレッドとグリーン……3人とも仲間。同じだよ。」
「!」
無意識のうちにレッドははあー…と安堵のため息をつく。
「(あれ?何で俺…安心して……)」
「ふふ…」
「!//」
未だに笑いが止まらないイミテに気づき、レッドはさらに顔を赤くする。
「…そ、そういえばイミテ、髪長いな?」
恥ずかしさをまぎらわすために、あからさまに話しをそらした。
また話しを戻すのは可哀想だと思い、イミテは少し笑いながらもレッドに合わせることにした。
「まあ、普通よりは長いと思うけど。今さら?」
イミテの髪は腰に届くほどの長さだ。
「さっきまで縛ってたから余計に長く感じるんだよなー。」
「ああ、なるほどね。」
「あ!せっかく町に戻ってきたんだし、髪留めでも買ってこうぜ!」
「そんなことしてる暇あったら早く帰らないと、本当に日が暮れちゃうって。」
「お!こことかいいんじゃね?」
イミテの言葉は軽く無視して、レッドはもうすでに一軒のお店のドアノブに手をかけていた。
「もー…。」
二人が入ったそのお店は、レトロで可愛らしい雰囲気がただよっていた。
店内にはキラキラと光り輝いているアクセサリーがたくさん並んでいる。
「わー…。こういうかわいいお店、久々に入ったなあ…。」
イミテがふいにポツリとつぶやいた。
「ニビシティにはなかったのか?」
「あったけど、軍隊にはいってからは城から一歩もでてないからさ。」
イミテはさっきグリーンにも同じような話しをしたなあ…と、少し苦笑して言う。
「そっか…。」
レッドも気まずいことを聞いてしまったと一瞬暗い表情になったが…、
「まあ…これからは好きなだけ好きなとこ行けるな!」
すぐに明るい笑顔とともにそう言った。
「うん。」
何ともレッドらしい反応だと、イミテは嬉しそうに笑う。
「さて、と。髪留めだっけ?いっぱいあるなー…。」
視線を商品にうつす。
じゃらじゃらとした装飾品がついたのものや可愛らしいコサージュがついたもの、パレットタイプのものなど、実に様々だ。
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