06 透きとおる音色に
夢小説お名前変換こちらから
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
さっそく一軒の洋服屋にはいっていったイミテとイエロー。
レッドとグリーンは外のベンチで2人を待っている。
「…なあ、グリーン。」
「なんだ?」
「……何でもない。」
「?」
もやもやした感情は、いまだにレッドの心の中を渦巻いていた。
でもそれを表すのにしっくりくる言葉が見つからなくて、レッドはグリーンの顔を見つつはあ、とため息をつく。
「…お前は何がしたいんだ。」
自分の顔を見てため息をつかれるなんて、グリーンにとってはいい迷惑だ。
そんなやりとりをしばらくしていると、カランカラン、と優しい音とともに服屋のドアが開いた。
出てきたのは嬉しそうな笑みをうかべ頬を少し赤く染めたイエローだった。
「服、決まったのか?イミテは?」
「今お会計してて、もうすぐ出てくると思います。イミテさん、すっごく素敵で…!//2人ともきっとびっくりしますよ!」
弾むような口調で楽しそうに話すイエロー。
おそらく今彼女の心の中は、イミテに対する憧れと尊敬でいっぱいだ。
本当にイミテのことが大好きなんだなあ、とレッドが思わず苦笑した、ちょうどその時…。
カランという音を合図にドアが開いて、イミテが出てきた。
「「!」」
その姿に、二人とも息を呑む。
レッドも、そしていつもめったに表情を変えないグリーンでさえも、目を見開き驚いていた。
さっきまでとは明らかに違う、イミテの雰囲気。
城にいた時はいつも低い位置で一本に結っていた髪を、今はおろしていて。
腰より少し上まである長い髪が、ふわりと吹いてきた風に艶やかに揺れる。
服装は裾が黒の、淡いオレンジのベースに少しピンクが混ざったような優しい色合いのワンピース。
その上に、薄黄色の短いポンチョのようなものを羽織っている。
そして濃い灰色のブーツと、それと同じデザインのグローブが左腕にはめられいた。
おそらく弓矢用のものだろう。
どちらもイミテの白い肌をよく引き立てている。
その姿は、綺麗で。
大げさに言えば幻想的で。
(そして、なんだかやけに儚くて。)
レッドもグリーンも、その姿に見惚れてしばし我を忘れていた。
「…イエロー。やっぱりワンピースは露出度高くない?せめて下に何かズボンとか…。」
「もー!まだ言ってる!イミテさんがどうしてもって言うからワンピースも裾の長いの選んだし、ブーツの長さもひざ丈にしたし、上に羽織るものまで選んだのに!」
「……;」
なぜかイエローはいつになく強気だ。
イミテも服選びを手伝ってもらった手前、そう言われては何も言いかえせない。
「ほら、レッドさんとグリーンさんも、イミテさんに見とれてますし、似合ってるんですって!」
「……むしろ似合わなすぎて言葉が出ないんじゃない?」
「もー、なんでさっきからそんなに悲観的なんですか!らしくないですよ!」
「だってこういう女の子らしいの久々で…;やっぱり変えてもらってくる;」
「イミテさん!;」
お店の中に戻ろうとするイミテの腕を、レッドがガシッとつかんだ。
「え…何?」
「いや、その…、変える必要ないって!じゅうぶん似合ってるし!//」
「へ…」
イミテがキョトンとしてレッドの顔を見ると、彼の頬は少し赤く染まっていて…。
「(ぷ…、)…じゃあ、この服にする。」
「!おう!」
イミテが笑いをこらえながらそう答えると、レッドもいつもの笑顔を見せた。
.