27 従うべき道とは
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ルビーとサファイアがその場を立ち去って。
警戒して張りつめていた空気もプツリととけ、はあー!とゴールドは大きく身体を伸ばした。
「ゴールド。良いこと言うなあ。男なら守ってやるべき…ぷっ。」
「笑ってるじゃないッスか!怒りますよ!レッド先輩!」
「怒るといえば…頭は冷えたか?」
グリーンがニヤリと笑ってゴールドに聞く。
ゴールドは少し気まずそうに顔をそらして、「さっきは…悪かったッス。」と言いたくなさそうにつぶやいた。
「まあ、俺に謝ってもらっても何の意味もないけどな。」
「言わせといてなんスかそれ!」
「知るか。お前が勝手に謝ってきたんだろう。」
「もう一生アンタには謝らないッスからね!」
「勝手に言ってろ。」
そんなやりとりを見て、グリーンは相変わらずだ、とレッドはこっそりと苦笑した。
ゴールドが気まずくならないように、わざといつものペースにもっていっている。
なんだかんだで一番仲間を気遣ってやってるのはグリーンかもしれないな、なんて。
そんなことを思っていたその時……、
「はあーい!アンタ達!」
どこからともなく、ブルーが現れた。
「うお!?びびった…!!お前、どこにからきたんだよ!?」
「すぐそこの木の陰。少し前からいたんだけど、アンタ達、あの男の子と女の子を警戒しすぎて全く気づかないんだもの、おもしろかったわー。」
「「「…。」」」
たしかにルビー達にありったけの警戒心を向けていたとはいえ、そんな至近距離にいる存在にすら気づかなかったのは、なんだか心にささる物がある。
まあ、ブルーが気配を消すことに長けているということもあるのだが…。
「どうしてここに?というか、シルバーは?」
「イミテとイエローのとこに行ってもらったの。皆集めていっぺんに話した方が楽だから。」
「!何か情報をつかんだのか?」
「オホホ。まあね。」
ブルーは得意気に言う。
「それにしても、話は大体聞こえてたけど…馬鹿げた力ね。能力者の能力を消すなんて。」
「あ、ブルー先輩はそこから否定するんスか。」
「当然よ。だってアタシはこの能力があるから周りより劣ってるとか、そういう考え方はしたことないもの。」
いかにも、ブルーらしい考え方だ。
「あ、そうそう!それと、ゴールドに言いたいことがあったのよ!」
「?なんスか?」
「よくやったわ!!!」
ブルーはそう言い、ゴールドのことをギュッと抱き寄せる。
「!?//」
ゴールドはもちろん驚いたが、満更でもない様子だ。
「イミテに気持ち伝えたんでしょ?無理矢理なとこはちょっといただけなかったけど、…うん。ちゃんと自分の気持ちを正直に言ったところはえらいわ。」
「ちょ…話しむしかえさないでくださいよっ!大体なんで知ってるんスか!?」
「あら忘れたの?発信機…いいえ、盗聴器、アンタが持ってるでしょ。そのときの会話つつぬけだったわよ。」
「あ…今まで頑なに発信機って言い続けてたのに、ここにきて盗聴器って言っちゃうんだ?」
「うるさいわよ、レッド。あ、ちなみにシルバーも一緒に聞いてたから。」
「うわあああ!レッド先輩!もう嫌ッスよ!俺、これ持つの!!」
ゴールドは頭を抱えてしゃがみこむ。
そんな彼の肩に、ブルーはポンと優しく手をおいた。
「大丈夫!もうその機械も必要ないから。」
「へ?」
「まー…先に言っちゃってもいっか。」と、ブルーは何やら独りでぶつぶつと言っている。
そして答えがでたようで(自己解決)、改めてレッド達に向き合うとにっこりと笑って言った。
「サカキのアジトをつかんだの。」
「「「!」」」
「アンタ達が、本当にサカキをなんとかしようとしているのなら…最終決戦になるわね。」
ブルーはでも…と、続ける。
「アジトは何千っていう手下が見張っていて、その中にはもちろん、アンタ達が以前倒せなかったナツメやキョウもいる。…それでも、戦うの?」
「ああ。」
レッドが、間髪入れずに答える。
「ルビー達の考え方を聞いて改めて思った。根本からつぶさないと、何も変わらないって。だから、俺たちは戦う。」
「ふーん。アンタ達は?」
ブルーはグリーン、ゴールドへと視線を向ける。
「…コイツと同じだ。」
「俺も、戦うッスよ。」
「そう言うと思ったわ。」
ブルーはどこか満足気に笑い、
「だったら、アタシとシルバーも一緒に戦うわ!」
にっこりと笑って言った。
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