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「あら!可愛いじゃない、シルバー!」
「よしてくれよ、姉さん。」
【Bye-bye,Mr.Lonely Wolf.】(ばいばい寂しい狼さん)
「Trick or tr…………」
ハロウィンお決まりのその言葉を言おうとした私だったけど、その言葉は途中で止まってしまった。
なぜなら、可愛い狼くんを発見したから。
「可愛いーー!!狼!狼だあ!!」
私は一目散に狼くんに飛びつく。
「おい!ひっつくなって!!」
「仕方ないわよ、今のシルバー、最高に可愛いもの♪」
奥から魔女のコスプレをしたブルーさんがでてきて、私に軽くウインクをする。
「はい、とっても可愛いですもんね!」
私がそう言うと、ブルーさんは満足そうに笑う。
「うふふ。でもアナタも充分可愛いわよ。」
「えっ……」
そう、私もコスプレをしている。
…………狼の。
「お前も狼か……」
「まさかシルバーも狼だなんて思わなかったんだもん。」
それ以前にシルバーがコスプレすると思わなかった。
おそらくブルーさんの策略だね、さすが。
「あっ、もうこんな時間!ちょっと出かけてくるわね!」
そう言うとブルーさんは足早に家をでていってしまった。
部屋に残された、二匹の狼。
「………」
「………」
無言の狼達。
先に言葉を発したのはシルバーだった。
「……あがらないのか?」
「あがるあがる!……なんだか見とれちゃってさ。」
「はっ?」
「だってシルバー可愛いんだもん!!」
シルバーは顔を赤くして、可愛いなんて言うな!、と言って軽く怒る。
でもシルバーが動くたびに耳が揺れて、可愛さが増んだ。
もう少し見ていたいからそれは内緒。
「ねえ、シルバー。狼って何で鳴くのか知ってる?」
「……仲間を探してるんだろう?」
それがどうした?という感じで答えるシルバー。
「そうそう。きっと狼って寂しいんだよね。一人ぼっちでさ。」
「…………ああ。」
「でもさ、私は寂しくなんかないよ?」
「……?」
わけがわからないと言った様子のシルバー。
私は構わず続ける。
「だってさ、こんなに頼もしい仲間を見つけたんだもの!」
そしてそのままシルバーに抱きついた。
どんなに暗い夜道でも
仲間がいれば寂しくないよ
Bye-bye,Mr.Lonely Wolf.
(ばいばい、寂しい狼さん)
私はもう、1人じゃない。