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「ルビー!海入ろうよ!」
「嫌だ。服が汚れるじゃないか。」
【巻き貝にきいてみる】
「汚れたら洗えばいいじゃない。綺麗好きもここまでくると怖いよ。付き合い悪いなあ…。」
「そりゃあ普通の日なら少しは入ったさ。何が悲しくてこんな日に入らなきゃいけないんだい?」
そう、今日の空は曇り。
どんよりと黒い空が広がり、辺りは薄暗い。
今にも雨が降り出しそうで、雷も鳴りそうだ。
「はあー…せっかく海にきたのにね。」
「しょうがないさ。天気はどうにもならないし。でも……、」
そう言ってルビーはくすっと笑った。
「でも……?」
「サファイアだったら天気なんて気にしないで海に入るんだろうなって。」
ルビーは遠い目をしながら海を見る。
…今日はホントはルビーとあたしとサファイアで海に来る予定だったんだ。
でもサファイアはオダマキ博士に用事を頼まれたみたいで…。
2人でくることになった。
…ううん、そんなの口実で、サファイアはわざと2人になるチャンスをつくってくれたんだ。
サファイアはあたしの気持ち、知ってるから。
『頑張るけん!あたし、アンタのこと応援してるったい!』
私の本音を告げたときの、明るいサファイアの笑顔が脳裏にうかぶ。
でも…、
「やっぱサファイアか…。」
「ん、何か言ったかい?」
「…ううん。」
私はにっこりと笑顔を見せて、海の近くまで走って行く。
そして、
ザッバーン!!
「な…!?」
「…ぷはっ!」
頭から思いっきり海に飛び込んだ。
ザバザバと水をかきわけ、私に近づいてくるルビー。
「ルビー!?服濡れちゃうよ!」
ルビーは私の腕をガシッと掴むと呆れ気味にどなった。
「そんなのどうでもいいから!急に海に飛び込むなんて、何考えて「……だって!」
やばい、泣きそう。
「……だって、ね、」
…言えないよ。
サファイアみたいになりたかった、なんて。
「とりあえずあがろう。」
「…うん。」
パチパチとルビーがおこしてくれたたき火に2人であたる。
「君があんなに無鉄砲なことするなんて。正直驚いたよ。」
「……ごめん。」
「……何かあったのかい?」
ルビーの瞳が私をとらえる。
「何もないよ。」
「……そう。」
本当はね、聞きたいこと1つ。
「あ、この巻き貝かわいい!」
私は話をそらすため、近くにあったピンクの貝を拾い上げ、ほら、とルビーに見せつける。
「cuteだね。サファイアのお土産に拾っていこうか?」
「そう、だね…。」
やっぱり、サファイアなんだね。
ねえ……、
巻き貝にきいてみる
(………君の瞳にはあの子しか映らないの?)