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夜中の11時。
丁度お風呂からあがりドライヤーも終了した頃、
コンコンッ
ベランダの窓をたたく音が聞こえた。
「……?」
カーテンを開け窓を開けてみれば、
「あ!よかった、起きてて。星を見にいかないかい?」
窓越しににっこりと笑う君がいた。
【夜空がきれいだったから】
幼なじみのルビーとは家が近いこともあって、よくベランダからお互いの部屋に行ったりきたりしている。
そしてたまに二人で抜け出して、近くの丘まで行って星を見るんだ。
それは小さい頃から変わらなくて、私達にとってはあたり前のようなものになっていた。
そしてこの日も、ガウンを羽織って外にでた。
「あたし、お風呂あがりなんだけどなあー…。湯冷めしちゃいそう。」
夜風は少し冷たくて、首のあたりがスースーする。
「大丈夫だよ。ほら、馬鹿は風邪ひかないっていうし。」
「ひどーい!コンテスト馬鹿のルビーに言われたくないなー。」
「コンテスト馬鹿って…。……怒るよ?」
「スイマセンデシタ。」
こんなときは素直に謝るのが一番だね!
反抗したらまためんどくさいことになるし。
「beautiful!」
突然ルビーが声をあげた。
「今の流れ星、見たかい?」
「流れ星!?うわ…見逃しちゃったよ…。ルビー、いいなー…。」
「まあ、またそのうち流れるさ。よく見ててごらん。」
そうは言われても、空なんて見てる暇ないよ。
私の視線は、アナタに釘付けだから。
ねえ、流れ星にお願いすれば、私の想いは伝わるのかな?
「ルビー?」
「ん?なんだい?」
そんなはずない、か。
「またサファイアと喧嘩したの?」
だってアナタはあのこに釘付け。
「そんなこと…、」
「嘘ついても無駄だよ?」
ルビーが私をここに誘うときは、サファイアと何かあったときなんだもの。
「はは。君にはかなわないね。」
「当然でしょ?何があったの?」
「実は今日サファイアと会ったんだけど…」
私、流れ星なんて嫌い。
だって小さい頃からずっとお願いし続けてるのに、ちっとも叶えてくれない。
『ルビーと両思いになれますように』
今も変わらない、その願い。
でも、決して叶うことない、その願い。
「じゃあ私が星にお願いしてあげる。2人が仲直りできますように…って。」
「星に…?」
「うん!」
本当は叶ってほしくない。
2人の関係がこじれればいいと思ってる。
あれほど願いを叶えてくれなかったお星様。
どうせこの願いも叶わないでしょ?
ああ、でも
でもやっぱり
ザッという音がして、そこにいたのは…、サファイアだった。
「ルビー!探したとよ!こんなところにい「僕がどこにいようと君には関係ないだろう?」
「……昼間のことだけど、あたしが悪かったと…。」
「!」
流れ星って、ものすごく意地悪だから
「……いや、僕も言い過ぎたよ。ごめん。」
叶ってほしくない願いほど、こんなにも簡単に叶えちゃうの?
はは、と笑いあう二人。
「君のおかげだね!ありがとう。」
やっぱり流れ星なんて大嫌いだ。
私は上を見た。
だって、
夜空がきれいだったから
(嘘。ほんとは涙を流したくなかっただけ。)