季節のお題
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※グリーン夢※
「はー。もうダメだ、全然やる気でない。」
冷房の効いたこの部屋で、ソファーに横たわってだらだら過ごす。
こんな幸せな時間が他にあるだろうか。
もう私の中のやる気はこれっぽっちも残っていない。極楽、極楽。最高だ。
「んー…。」
ごろん、と決して広くはないソファーの上で寝返りをうつのももう慣れたもの。
あまりの気持ちよさにウトウトしてきたところで、ガチャッと扉が開く。
「お。お疲れ。」
「…。」
私が声をかけたというのに、扉を開けた張本人は何も見てない何も聞こえていないとでもいうように、私を無視して部屋に入る。
「無視するなんてひどい!」
「…。」
「いつにも増して不機嫌な顔してんね。もしかしてもしかすると、ジム戦負けた?」
「…。」
「…。ねえ!聞こえてるんでしょ!」
「…。」
「聞こえてないわけがないよね!この距離でこの音量だもん!おーい!…ちょっとちょっと。難聴ですか?」
「…やかましい。」
ポツリと、ため息と共にもれた言葉。
やっと返事してくれた。
…ちょっと待て。
やかましいってなんだ、やかましいって。
ただ私はコミュニケーションをとろうとしているだけなのにっ。
トキワジムジムリーダーのグリーン様は、やっぱり私の存在なんて気にしてないみたいな感じで、カチャカチャとコーヒーを入れ始めた。
「…ふん!グリーンの、バカ!」
起き上がって、クッションを抱えてすねてみた。
でもやっぱり彼は見向きもしない。
「チッ…、いちいちすねるな。めんどくさい。」
「うっわー舌打ちした。ありえない。さいてー。」
すっかりふてくされた私。
グリーンははあ、とため息をついて、私の方を振り返って聞く。
「何か飲むか?」
「…うん!」
私を見て「単純なヤツ」…と、グリーンがうっすらと笑っていたのを見て、頬に熱が集まる。
「(相変わらず…いちいちかっこいいんだから。)」
それを隠すために、またクッションに顔を埋めた。
この際だからぶっちゃけると。
私はグリーンが好きだ。大好きだ。
夏は暑いから冷房のの効いたジムにいたいの、というのは口実で、本当はグリーンに会うためにこうして毎日ジムに通っている。
え?暇人だなって?
オーキド博士に頼まれた資料をまとめたり、マサキさんに頼まれた資料をまとめたり、なんだかんだで忙しいから大丈夫。
ジムでできる仕事を持ち込んで、こつこつやってるってわけ!
でもそんな時間を惜しんでの努力もむなしく、グリーンにとって私はきっと、良くて友達以上恋人未満、悪くて図々しいヤツでしかない。
全く進展しないのは、私の態度にも問題があるんだろうけど…。
でも今更猫かぶってかわいこぶったりとか、甘えてみたりとかできるわけないじゃんか!
「ほら。」
コトッ…とマグカップをテーブルの上に置いたグリーン。
「え、ちょっとなんでココア?今夏だよ、夏?」
「冬に買ったやつが残ってたんだ。捨てるのはもったいないだろ。」
「私、お客様なのに残り物…。」
「いらないなら飲まなくていい。…お前が上手いと言ってた、コガネシティで買ったやつだったんだけどな。」
「飲む飲む!ありがとう!」
マグカップを手にすると、温かさがじんわりと伝わった。
冷房のせいで少し冷えてしまった身体にはちょうど良い。
「…進んだのか?」
「え?」
「おじいちゃんに頼まれていた資料。今週中だったろ。」
「あ、うん!もうすぐ終わる~。」
「そうか。」
グリーンはそうクールに返すと、またコーヒーをこくりと飲む。
「…。」
資料について話したとき、グリーン、本読んでたはずなのに。
聞いてないようで、私の話ちゃんと聞いてくれてるんだからずるいよなあ。
「やっぱり涼しい部屋で作業するとはかどるんだよね。」
「おじいちゃんのところ(研究所)でもいいだろう。」
「あーダメダメ。博士、設定温度28℃じゃないと怒るの。私は25℃が快適なのに。」
「…だからこの部屋、こんなに寒いのか。」
納得したようにグリーンがつぶやいて、リモコンを手にとってピッ、ピッと操作をし始めた。
きっと設定温度を上げているんだろう。
ああ…言わなきゃよかった。
「…。」
ぼんやりとその姿を見ていたら、なんだか胸がギュッとしめつけられた。
たまに本当に不思議になる。グリーンには私を惹きつける、妙なオーラがでてるに違いない。
だって、こんな急に、愛しいって感じるなんて。
「それに、さあ…。」
ココアの入ったマグカップを両手で握りしめて、言う。
グリーンはエアコンに向けて操作してるから私に背を向けたまま。
顔が見えなくてちょうどいいや、なんて。
「ここのが…安心できるんだよね。」
グリーンが、いるからだよ、
気づけ、バカ。
「は?安心?」
「違…間違えた間違えた!安心っていうか、落ち着くの!そうそう、落ち着く。」
慌てて笑顔を浮かべてそう言うとグリーンも憎たらしいぐらいの笑みを浮かべて言う。
「これだけ自由に過ごしていれば、落ち着いて当たり前だろ。」
嫌みか!
はあーあ。やっぱり気持ちが伝わるのなんて、まだまだ当分先みたい。
というかいつかその時がくるのかさえ不安だ。
「あっ!いっけない!博士にお使い頼まれてたんだ!」
「おつかい?」
「今日ウツギ博士がくるからお茶がしかってきてって!あ!!もう30分
しかない!!」
バタバタと手を動かして帰り支度をする私の横で、グリーンは落ち着いてコーヒーを飲んでいた。
「じゃあね!…って、」
出て行こうとした私だけど、気がつけば腕をグリーンに捕まれていて身体が進まない。
無理矢理ふりほどけばいいんだろうけど、私の腕を掴んでいない彼の逆の手にはしっかりとコーヒーが握られていて…うん、無理に動いたらこぼれる。
「グリーン!?言ったよね、急いでるって!あと30分しかないって!離し、」
「お前は後先考えずに行動するのが悪い癖だな。」
「は?このタイミングでお説教?」
「今から行って間に合うとでも思っているのか?言っておくが、トキワシティにはそんなの売ってる店はないぞ。」
「わ、分かってる!エアームドにタマムシデパートまで超特急で行ってもらうからいいもん!…そりゃあちょっとは間に合わないかもしれないけど…」
すると彼ははあとため息をついて言う。
「…戸棚にこの前客が置いていった菓子折りがある。持って行け。」
「え!?いいの!?」
「ここにあっても減らないからな。でも急な客が来たときに困るから、明日代わりのもの持って来いよ?」
「うんうん!もちろん!やったー!」
無駄に汗をかかなくてすみそうだ。
本当はこの暑い中買い物に行くの嫌だったんだよね。
代わりのお菓子は夕方涼しくなってから買いにいこーっと。ラッキー!
そんなことを考えてウキウキしながら戸棚を探っている私に、グリーンが「あ、待て。」と短く告げた。
「やっぱり今のなし。」
「え!?なんで!?やだよ、今更取り消されるのは!天国をみせといて地獄につきおとすパターン!?」
「そっちじゃない。明日、代わりのもの持って来いって言った方だ。」
「?買ってこなくていいってこと?」
「それを口実にここに来られても困るからな。」
……。
え、なにそれ。
私がここにいるの良い迷惑だったってこと?
確かに毎日のように通ってるけどさあ。それはないんじゃないかな。
グリーン、今まで嫌だとは言わなかったし、態度にも表情にもそれはでてなかったし…私が気づいてなかっただけ?あり得る。
でも、それにしてもひどいよ。
グリーンは私が冷房目当てで来てると思ってるんだろうけど、私はグリーンに会いに来てるのに。
…ひどい。
「…。」
予想外の言葉は意外とショックだったみたいで、そんなこと頭の中で考えていても、何一つ言葉にはできなかった。
ぐるぐるぐるぐる、いろんな言葉が頭の中で回っていて、…言葉にはならない。
音に、ならない。
「なんだその顔。ふてくされてるのか?」
「………もともとこういう顔ですよ。」
「…ああ。」
ああ!ってなんだ!
ひどいにもほどがあるでしょ!
今ついた傷をさらに深くえぐられて、もう泣きそう。
「(あ、やばい。)」
そんなこと思ってたら…
本当に…泣きそう、だ
思わずうつむいた、そのとき、
「言葉足らずだったってわけか。」
納得したようなグリーンの言葉に、え、と顔を上げた。
何のこと?話が見えない。
「つまり。一度口実をつくると、次に来るとき、用がないと来なくなるだろ?お前。今もそうだし。」
「なに、が、」
「今はクーラー目当てなんて口実でここに来ているからいいが、夏が終わったらどうするつもりだ?もう来ないのか?」
「あ、」
「やっぱり後先考えずに行動するのが悪い癖だな。」
グリーンはとても楽しそうに笑う。
え、なになにこの展開。
まさかグリーン、本当は私がグリーンに会いにここに来てること、気づいてたの?え、うそ?
「っ~…!」
恥ずかしさで頬に熱が集まる。
私の今の顔は、たぶん真っ赤だ。
きっとそれに気づいていながら、彼は憎たらしい笑みをうかべた、
「今度からは堂々と、俺に会いに来い。」
「バカッ!ナルシスト!」
恥ずかしくなって、手にしていたお菓子の箱をグリーンの顔面めがけて投げつける。
それを彼が両手でキャッチしたすきに、横を通り抜けて外へと逃げ出した。
「(もう!もう!…なんなの!!)」
やだやだやだやだ!
たちが悪い!
次からどんな顔して行けばいいの!もう!やだ!!
「(でも…、)」
これ以上ないくらいに、胸が満たされているのは……
入室許可、いただきました。
(アイツ、手ぶらで出ていって)
(この菓子どうするつもりだ?)
.
「はー。もうダメだ、全然やる気でない。」
冷房の効いたこの部屋で、ソファーに横たわってだらだら過ごす。
こんな幸せな時間が他にあるだろうか。
もう私の中のやる気はこれっぽっちも残っていない。極楽、極楽。最高だ。
「んー…。」
ごろん、と決して広くはないソファーの上で寝返りをうつのももう慣れたもの。
あまりの気持ちよさにウトウトしてきたところで、ガチャッと扉が開く。
「お。お疲れ。」
「…。」
私が声をかけたというのに、扉を開けた張本人は何も見てない何も聞こえていないとでもいうように、私を無視して部屋に入る。
「無視するなんてひどい!」
「…。」
「いつにも増して不機嫌な顔してんね。もしかしてもしかすると、ジム戦負けた?」
「…。」
「…。ねえ!聞こえてるんでしょ!」
「…。」
「聞こえてないわけがないよね!この距離でこの音量だもん!おーい!…ちょっとちょっと。難聴ですか?」
「…やかましい。」
ポツリと、ため息と共にもれた言葉。
やっと返事してくれた。
…ちょっと待て。
やかましいってなんだ、やかましいって。
ただ私はコミュニケーションをとろうとしているだけなのにっ。
トキワジムジムリーダーのグリーン様は、やっぱり私の存在なんて気にしてないみたいな感じで、カチャカチャとコーヒーを入れ始めた。
「…ふん!グリーンの、バカ!」
起き上がって、クッションを抱えてすねてみた。
でもやっぱり彼は見向きもしない。
「チッ…、いちいちすねるな。めんどくさい。」
「うっわー舌打ちした。ありえない。さいてー。」
すっかりふてくされた私。
グリーンははあ、とため息をついて、私の方を振り返って聞く。
「何か飲むか?」
「…うん!」
私を見て「単純なヤツ」…と、グリーンがうっすらと笑っていたのを見て、頬に熱が集まる。
「(相変わらず…いちいちかっこいいんだから。)」
それを隠すために、またクッションに顔を埋めた。
この際だからぶっちゃけると。
私はグリーンが好きだ。大好きだ。
夏は暑いから冷房のの効いたジムにいたいの、というのは口実で、本当はグリーンに会うためにこうして毎日ジムに通っている。
え?暇人だなって?
オーキド博士に頼まれた資料をまとめたり、マサキさんに頼まれた資料をまとめたり、なんだかんだで忙しいから大丈夫。
ジムでできる仕事を持ち込んで、こつこつやってるってわけ!
でもそんな時間を惜しんでの努力もむなしく、グリーンにとって私はきっと、良くて友達以上恋人未満、悪くて図々しいヤツでしかない。
全く進展しないのは、私の態度にも問題があるんだろうけど…。
でも今更猫かぶってかわいこぶったりとか、甘えてみたりとかできるわけないじゃんか!
「ほら。」
コトッ…とマグカップをテーブルの上に置いたグリーン。
「え、ちょっとなんでココア?今夏だよ、夏?」
「冬に買ったやつが残ってたんだ。捨てるのはもったいないだろ。」
「私、お客様なのに残り物…。」
「いらないなら飲まなくていい。…お前が上手いと言ってた、コガネシティで買ったやつだったんだけどな。」
「飲む飲む!ありがとう!」
マグカップを手にすると、温かさがじんわりと伝わった。
冷房のせいで少し冷えてしまった身体にはちょうど良い。
「…進んだのか?」
「え?」
「おじいちゃんに頼まれていた資料。今週中だったろ。」
「あ、うん!もうすぐ終わる~。」
「そうか。」
グリーンはそうクールに返すと、またコーヒーをこくりと飲む。
「…。」
資料について話したとき、グリーン、本読んでたはずなのに。
聞いてないようで、私の話ちゃんと聞いてくれてるんだからずるいよなあ。
「やっぱり涼しい部屋で作業するとはかどるんだよね。」
「おじいちゃんのところ(研究所)でもいいだろう。」
「あーダメダメ。博士、設定温度28℃じゃないと怒るの。私は25℃が快適なのに。」
「…だからこの部屋、こんなに寒いのか。」
納得したようにグリーンがつぶやいて、リモコンを手にとってピッ、ピッと操作をし始めた。
きっと設定温度を上げているんだろう。
ああ…言わなきゃよかった。
「…。」
ぼんやりとその姿を見ていたら、なんだか胸がギュッとしめつけられた。
たまに本当に不思議になる。グリーンには私を惹きつける、妙なオーラがでてるに違いない。
だって、こんな急に、愛しいって感じるなんて。
「それに、さあ…。」
ココアの入ったマグカップを両手で握りしめて、言う。
グリーンはエアコンに向けて操作してるから私に背を向けたまま。
顔が見えなくてちょうどいいや、なんて。
「ここのが…安心できるんだよね。」
グリーンが、いるからだよ、
気づけ、バカ。
「は?安心?」
「違…間違えた間違えた!安心っていうか、落ち着くの!そうそう、落ち着く。」
慌てて笑顔を浮かべてそう言うとグリーンも憎たらしいぐらいの笑みを浮かべて言う。
「これだけ自由に過ごしていれば、落ち着いて当たり前だろ。」
嫌みか!
はあーあ。やっぱり気持ちが伝わるのなんて、まだまだ当分先みたい。
というかいつかその時がくるのかさえ不安だ。
「あっ!いっけない!博士にお使い頼まれてたんだ!」
「おつかい?」
「今日ウツギ博士がくるからお茶がしかってきてって!あ!!もう30分
しかない!!」
バタバタと手を動かして帰り支度をする私の横で、グリーンは落ち着いてコーヒーを飲んでいた。
「じゃあね!…って、」
出て行こうとした私だけど、気がつけば腕をグリーンに捕まれていて身体が進まない。
無理矢理ふりほどけばいいんだろうけど、私の腕を掴んでいない彼の逆の手にはしっかりとコーヒーが握られていて…うん、無理に動いたらこぼれる。
「グリーン!?言ったよね、急いでるって!あと30分しかないって!離し、」
「お前は後先考えずに行動するのが悪い癖だな。」
「は?このタイミングでお説教?」
「今から行って間に合うとでも思っているのか?言っておくが、トキワシティにはそんなの売ってる店はないぞ。」
「わ、分かってる!エアームドにタマムシデパートまで超特急で行ってもらうからいいもん!…そりゃあちょっとは間に合わないかもしれないけど…」
すると彼ははあとため息をついて言う。
「…戸棚にこの前客が置いていった菓子折りがある。持って行け。」
「え!?いいの!?」
「ここにあっても減らないからな。でも急な客が来たときに困るから、明日代わりのもの持って来いよ?」
「うんうん!もちろん!やったー!」
無駄に汗をかかなくてすみそうだ。
本当はこの暑い中買い物に行くの嫌だったんだよね。
代わりのお菓子は夕方涼しくなってから買いにいこーっと。ラッキー!
そんなことを考えてウキウキしながら戸棚を探っている私に、グリーンが「あ、待て。」と短く告げた。
「やっぱり今のなし。」
「え!?なんで!?やだよ、今更取り消されるのは!天国をみせといて地獄につきおとすパターン!?」
「そっちじゃない。明日、代わりのもの持って来いって言った方だ。」
「?買ってこなくていいってこと?」
「それを口実にここに来られても困るからな。」
……。
え、なにそれ。
私がここにいるの良い迷惑だったってこと?
確かに毎日のように通ってるけどさあ。それはないんじゃないかな。
グリーン、今まで嫌だとは言わなかったし、態度にも表情にもそれはでてなかったし…私が気づいてなかっただけ?あり得る。
でも、それにしてもひどいよ。
グリーンは私が冷房目当てで来てると思ってるんだろうけど、私はグリーンに会いに来てるのに。
…ひどい。
「…。」
予想外の言葉は意外とショックだったみたいで、そんなこと頭の中で考えていても、何一つ言葉にはできなかった。
ぐるぐるぐるぐる、いろんな言葉が頭の中で回っていて、…言葉にはならない。
音に、ならない。
「なんだその顔。ふてくされてるのか?」
「………もともとこういう顔ですよ。」
「…ああ。」
ああ!ってなんだ!
ひどいにもほどがあるでしょ!
今ついた傷をさらに深くえぐられて、もう泣きそう。
「(あ、やばい。)」
そんなこと思ってたら…
本当に…泣きそう、だ
思わずうつむいた、そのとき、
「言葉足らずだったってわけか。」
納得したようなグリーンの言葉に、え、と顔を上げた。
何のこと?話が見えない。
「つまり。一度口実をつくると、次に来るとき、用がないと来なくなるだろ?お前。今もそうだし。」
「なに、が、」
「今はクーラー目当てなんて口実でここに来ているからいいが、夏が終わったらどうするつもりだ?もう来ないのか?」
「あ、」
「やっぱり後先考えずに行動するのが悪い癖だな。」
グリーンはとても楽しそうに笑う。
え、なになにこの展開。
まさかグリーン、本当は私がグリーンに会いにここに来てること、気づいてたの?え、うそ?
「っ~…!」
恥ずかしさで頬に熱が集まる。
私の今の顔は、たぶん真っ赤だ。
きっとそれに気づいていながら、彼は憎たらしい笑みをうかべた、
「今度からは堂々と、俺に会いに来い。」
「バカッ!ナルシスト!」
恥ずかしくなって、手にしていたお菓子の箱をグリーンの顔面めがけて投げつける。
それを彼が両手でキャッチしたすきに、横を通り抜けて外へと逃げ出した。
「(もう!もう!…なんなの!!)」
やだやだやだやだ!
たちが悪い!
次からどんな顔して行けばいいの!もう!やだ!!
「(でも…、)」
これ以上ないくらいに、胸が満たされているのは……
入室許可、いただきました。
(アイツ、手ぶらで出ていって)
(この菓子どうするつもりだ?)
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