花言葉
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……ブルーは私が彼女の大切な人を傷つけたから、怒ってたんだ。
「ごめん、ブルー…。私、そんなの、知らなくて…」
「あやまらないで!」
ピシャリとブルーが言った。
「分かってたわよ。アンタがグリーンの気持ちに気づいてないことぐらい。」
「……。」
「…分かってる。理不尽な理由で怒ってる、なんて。」
ブルーは小さくつぶやく。
「本当はずっと、あたしはアンタに嫉妬してた。」
「え?」
「グリーンに想われてて、その上アンタはレッドと両思いで。幸せそうで。」
「……。」
「グリーンが見てるのは、いつもアンタで。どうしてそこにいるのがあたしじゃないんだろうって。」
「でもね、」と彼女は続ける。
「大切な友達だから、こんなこと思いたくなくて。……思いたく、なかったけど…。」
ブルーが、私を見る。
悲しい、笑顔で。
「……あたしは、アンタといると辛いの。」
「ブ、ルー…」
「…理不尽だけど、今回のこと口実にさせて。…きっとあたしは心のどこかで探してた。アンタを嫌いになる理由を。」
「……。」
「これ以上、“仲のいい友達”でいるのは…苦しいから。」
ブルーが目をそらして言う。
「だから、お願い。謝らないで。」
許さなきゃいけなくなっちゃうから…と、ブルーはまた静かに涙をこぼした。
「…ごめんね。」
彼女は最後にそう言って、逃げるように部屋を出て行った。
「あは…、」
思わず、乾いた笑いがもれて。
同時に、涙がこぼれた。
『グリーンが好きなの。』
昔、少し頬をそめてそう言った彼女を思い出す。
すごく可愛くて。
『内緒よ!アンタにしか言ってないんだからねっ!』
私にだけ、教えてくれたのがすごく嬉しくて。
彼女の助けになりたいと思ってた。
力に、なりたかった。
それだけだったのに、なんで……
「………ずるいよ。謝らないでよ、ブルー…。許さなきゃいけなくなるじゃん…。」
ポツリと1人になった部屋。
小さくつぶやいた。
「なあ今、ブルーが泣きながら出てったけ…ど…」
スッといつの間にか部屋に入ってきたレッドが、そう言いかけて止まった。
たぶん、私が泣いてたからだ。
「何が…あったんだ?」
座りこんでいる私に合わせるように、彼はひざをつく。
「私、皆、を……傷、つけてて……、」
グリーンも、ブルーも。
大切な人を、傷つけてた。
私は、何よりも大切にしたいものを、自分で傷つけてたんだ。
傷つけたくなんてなかった
幸せを願ってたハズなのに、
どうしてこんなにも
うまくいかないの…?
「どうした?」
私の頭を撫でながら、そう優しく聞いてくれるレッド。
「私、ね…ブルーに……嫌われてた。」
私は、うまく笑えてただろうか?
ばら
(花言葉、わが心君のみが知る)
彼女の気持ち、いちばん分かってたハズなのに
いちばん彼女に近かったハズなのに
気づけば、
いちばん遠くにいた
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