花言葉
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今、少し、
気になる人がいます。
【ネムノキ】
「お。今帰りか?」
学校からの帰り道。
聞き覚えのある声がした。
「あ…、ゴールド君。」
振り替えってみると同じクラスのゴールド君がいた。
彼とはついこの間の席替えで席が近くなって、話すようになったんだ。
タイプも全然違うし、きっと話しをしても合わないだろうって思い込んでたんだけど、話してみたら結構楽しかった。
幼なじみの女の子が口うるさくて真面目、とか
ツンデレな友達がいてからかうとおもしろい、とか
すごく尊敬している先輩がいる、とか
ゴールド君の話しを聞くのは楽しい。
たくさんの人達と関わりを持っていることがよく分かって、彼の人間性が感じられる。
きっとゴールド君は、本人は気づいていないだろうけど人を惹きつける力を持ってる。
(私もアナタに惹かれた)
「しかしあっちいなー、今日。」
「そうだね。地面から熱気がムンムンくるよ。」
太陽からの熱がアスファルトで反射して、足元から一気に伝わってくる感じがする。
本当に暑い日だ、今日は。
「こんな日はさ、アイス食いたくなるよな。」
「あー、食べたいね。」
「じゃあ寄り道しねえ?ここ曲がったとこにコンビニあるし。な?」
「え…。」
思わぬ誘いに、ドキンと胸が高鳴った。
そういえば私、ゴールド君と学校の外で話すの初めてだ。
もちろん、学校帰りに寄り道することも……。
断る理由なんてどこにもなくて、「うん。」と2つ返事しようとしたら
「ゴールド!」
大声が聞こえて、ゴールド君が後ろにザッとよろめいた。
「うおっ!?……って、クリスじゃねーか!あぶねーな!」
どうやら女の子がゴールド君のワイシャツの襟元をつかんでひっぱったみたい。
クリスって名前どっかで…。
ああ、ゴールド君の話しの中によくでてくる子だ。
「ゴールド!掃除当番でしょ!何帰ろうとしてんのよ!」
「たまにはいいだろ。」
「そう言って、昨日もさぼったじゃない!」
「う……。というか何で他のクラスのお前が、俺の掃除当番の日知ってんだよ!」
「…!ゴ、ゴールドがさぼりまくってるから聞いたのよ!」
………たぶん、口実だ。
女の子、うつむきながら目をそらしたから。
きっとこの子もゴールド君が好きなんだ。
「だー!ほんと、真面目な奴だな!分かったよ!学校に戻って掃除すりゃあいいんだろ!」
「そうそう。初めからそうすればよかったのに。」
ゴールド君は女の子と歩き出す。
でも2、3歩歩いたところで足を止め、私の方を振り返った。