花言葉
夢小説お名前変換こちらから
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あっ…またこんなに怪我して…!」
よく見てみれば、ジーンズはところどころ切れてボロボロになり、スニーカーは泥だらけ。
おまけに頬とか首に数ヶ所の切り傷。
チャンピオンとも言われる男が、何でこんなに怪我してるんだか…。
「半分は今日できた傷。」
「今日…?そんなにハードな修行だったの?」
「かなり急いでシロガネ山下ってたら、足滑らして落ちちまった。」
「………;」
ああ、その周りが見えなくなる性格も変わってないね。
「そんなに急ぐ必要なかったでしょ?」
そう、今はまだ昼間。
外は明るい。
レッドの誕生日が終わるまで、たっぷりと時間がある。
「早く、会いたくてさ。」
ずるいよ。
笑顔でそんなこと言われたら、嬉しすぎて何も言えなくなっちゃうじゃない。
「ついで言うと、……少しでも長く一緒にいたくて。」
私は顔をあげた。
その言葉の意味、私は知ってる。
「すぐ行くの?」
「ああ。明日の朝には出ようと思ってる。」
やっと会えたと思ったら、またすぐ行っちゃうんだね。
引き止めることは、できない。
邪魔はしたくない。
それに私は、そんな彼だから好きになったんだよ。
真っ直ぐ、真っ直ぐ。
より上を目指してる。
意志の強い瞳が好き。
「……そっか。」
でもやっぱり、時々……ううん、いつも不安で仕方ないの。
元気かなあ、とか
怪我してないかなあ、とか
―……ちゃんとここに、帰ってきてくれるかなあ、とか。
不安でたまらない。
だから、ね。
「私も、行きたい。」
もう不安な気持ち抱えながら待ち続けるのは、あまりに私自身がかわいそうだから。
一歩、踏み出してみるんだ。
勇気を出して、アナタのいる世界に近づく。
「大丈夫!レッドが旅にでてる間、ちゃんとポケモンのこと勉強した!」
「でも…」
「体力がないことも分かってたから、必死に運動したし、迷惑はかけないようにする!ついていけるように頑張るから!」
「……。」
困った顔をしているレッド。
やっぱり、私じゃ足手まといなのかな。
「レッド、」
「ん?」
「もっと、一緒にいたい…です。」
人生って
長いようで短いから
大好きなアナタと
少しでも長く、
かけがえのない時間を過ごしたいんだ
「……想像以上に辛いぞ?急な山登ったりもする。」
「うん、」
「しかも、強い奴がうようよいるし、」
「うん、」
「怪我するかもしれないし。」
「うん…、」
私はレッドを見た。
「それでもいい。行きたいの。」
気持ちは変わらない。
「はは、負けた。」
「え…?」
「じゃあ、行くか!一緒に!」
「……うん!」
嬉しくて、ガバッとレッドに抱きついた。
本日2回目の出来事。
これからは、ずっと一緒にいられるんだね。
「……でも一緒に旅するからには、」
「?なに?」
「俺が守ってやるからな!」
ニカッと笑ったレッド。
8月8日、夏。
その優しい瞳に、また恋をしました。
アザレア
(花言葉、愛されることを知った喜び)
雑草でもいい
アナタの隣にいられる存在でありたい