虚偽に惹かれた愚かもの
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「まあまあ。だましちゃったおわびに今回はこれ、アタシのおごりだから。」
ブルーは持っていた袋の中から何かをとりだして、皆に投げ渡す。
「へ?サイコソーダ?」
「ええ!皆で乾杯しましょv」
「なんで?」
「まったく、疎いわねー!今日は七夕じゃない!」
「え?」
言われてみれば、ああ…今日は7月7日だ。
気にしてなかった。
「ブルーって意外とロマンチストだよね。イベントごとには敏感だし。」
「いやー…イベントを口実に俺たちで遊びたいだけだろ。」
「「…。」」
私もグリーンも、その可能性を否定できなくて黙りこむ。
というかブルー自身が否定しないからその通りなんだろうけど。
「知ってた?ここからだとね、すごく星がきれいに見えるのよ。」
そんなやりとりをキレイに無視して、ブルーはにっこりと笑って空に視線を向ける。
私達も必然的に、その視線を追うようにして空を見上げた。
「わあ…。」
「すげえ…」
思わず感嘆の声がもれる
空一面に散りばめられた星がキラキラと輝いていて…まるで宝石箱のようだっだった。
もちろん天の川もちゃんと見える。
「オツキミ山からこんなにキレイに星が 見えるなんて思わなかった」
「いい眺めでしょ?この空をアンタ達と見たいって…そう思ったの。嘘ついてごめんなさいね。」
「…うん。いいよ。堅物のグリーン呼ぶためだったんだもんね、仕方ないよ。」
「おまえら…」
「まあまあ!乾杯しようぜ!」
「そーね♪」
織り姫様、彦星様
もしもあなた達が幸せを分けてくれるの なら、お願いがあります
短冊にはかかないけれど
どうか、
どうかこの素敵な友情は虚偽なんかではなく、
永遠のものでありますように
「(私、何だかんだでこのメンバーでいる時が一番好きだなあ…)」
そんなことを考えたいたら、つい表情がゆるんでしまった。
「はい。レッドよろしく。」
「俺!?では、この満天の星空と、俺達の変わらない友情に、」
「ぷっ…レッドが言うと変な感じがするね。」
「ええ。まるで安っぽい結婚詐欺師みたいね。」
「…」
「さ、乾杯!」
「かんぱーい!」
「おい!」
隙を見て、ブルーとサイコソーダの瓶をカチャリと合わせて笑った。
それを見て、まあいいかとレッドも笑い、グリーンもため息をつきながらもどことなく楽しそうだった。
虚偶に惹かれた愚か者
(ずっとずっと)
(このままでいようね)
「そうだ。ブルー、なんで笑ったの?」
「え?」
「私が電話出たとき!」
「ああ…だって固定電話にかけたならまだしも、ポケギアにかけたんだから相手の名前表示されるはずなのに、『どちらさまですか?』って言うんだもの!」
「ひょ、表示見る暇なかったんだから仕方ないじゃん!!」
「ちょ…おい!ブルー!!!」
「今度はレッド?なあに?」
「このサイコソーダ、ふっただろ!?」
「あらー!面白いぐらいびしょ濡れね!!オホホホ!」
「うわあ…(笑)」
「!グリーン!イミテが(笑)って言う変な表現の仕方覚えちまっただろ!!」
「あれ?グリーンは?見あたらないけど。」
「さっき帰ったわよ。」
「「早!!」」
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