Forever…
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「ごめんね!イミテちゃん!」
「……え?」
急に告げられたのは、なぜか謝罪。
「イミテちゃんが来てくれること分かってたのに、クラスの子と話してて…待たせちゃってごめんね?」
必死に謝るイエローを見て…私は「…なんで?」と言葉をもらす。
「なんでイエローが謝るの?」
「え、だって、イミテちゃんのこと待たせちゃって、」
「なんで…、追いかけてくるの?」
「え?」
「なんで!?同じクラスの子は!?仲良くなれるチャンスだったじゃん!なんで私なんか、追いかけてきたの…!?」
なんで?どうして?
イエローは私のほうに来たの?
もしかして、イエローの優しさがそうさせたの?私に対する同情で?
そんなの、私、ますますかわいそうな子じゃん…
ああ、やっぱり。
一度悪い方に考えるとだめだなあ、私。
汚い、醜い想いばかりが浮かんでは消えていく。
でも、それに反してイエローは優しい笑みを見せて言った。
「だって。クラスの子よりもイミテちゃんと一緒に帰りたかったから。」
「…っ、」
止めてよ…なんで私にそんな笑顔向けるの?
「…イエローはバカだよ。」
「え?」
「違うクラスの私と仲良くするよりさ、同じクラスの子たちと仲良くした方がいいに決まってるじゃん。バカ…だよ。」
こぼれでた本音は、イエローのこと傷つけてしまっているかもしれない。
だけど、止まらなかった。
「…バカなのは、イミテちゃんだよ。」
まさかイエローがそんなこと言うと思ってなくて、私は思わず顔を上げる。
初めて見た。彼女の怒ったような表情。
「関わりがなくなったら、もう友達でいられないの?そう考えてるなら、バカだよ。イミテちゃんは。」
「だって、…私は、イエローの友達でいる資格、ないかもしれなくて、」
声が震える。
とことん、だめだなあ。
イエローに怒られたのも初めてだけど、イエローにこんな弱いとこ見せたのも初めてだ。
でも本当のこと。自分が独りになるのが怖いからって、イエローに友達ができなければいい、なんて心の中で思っていたんだから、私は。
「そんなこと、ないよ。」
それなのに、なおもイエローは私に笑顔を向けてくれる。
「嘘つかなくていいよ。イエローは優しいから、断れなくて私と一緒にいるんじゃないの?」
イエローはふるふると首を横に振る。
「僕はあの日、イミテちゃんに声かけてもらえて本当に嬉しかった。入学式のとき休んじゃって、自分から周りに声かけにくかったから。仲良くしてくれて、本当に嬉しかったんだよ?」
「っ、」
「今日だってそう。クラスが変わっても、一緒に帰ろうって言ってくれて、迎えに来てくれて、すごく…嬉しかった。」
「イエロー…」
「同じクラスの子と仲良くした方がいいのは、イミテちゃんも同じでしょ?それなのに、一緒にいてくれたことがすごく嬉しかったから…」
彼女の優しい雰囲気が私を包み込んでいるようだった。
「僕、イミテちゃんとずっと仲良くしてたい。ダメ…かなあ?」
その言葉に、涙があふれる。
「~~っ、」
「え!?イミテちゃん!?」
「…うん!うん、うん!ずっと、友達でいよう!これからも一緒に帰ろう!」
ずっと彼女は、自分の意志で私と一緒にいてくれたのに。
どうしてこんなにも弱気になってたんだろう、私は。
「…よかった。」
イエローがポツ…とつぶやいた。
「?なにが?」
「イミテちゃん、いつも僕には本心みせてくれなかったから。」
「そんなことない!私、イエローには言いたいこと言ってばっかりで…愚痴とかすごく聞いてもらってたし!」
「ううん。イミテちゃんは、いつも肝心なことは話してくれなかったでしょ?」
「…!」
「そのことにほんの少し壁みたいなの感じてたんだ、僕。」
イエローは少し悲しげに笑う。
「…ねえ、それなら私も同じ!」
「え…?」
「なんとなくよそよそしいと思ってたからさ…、“イミテ”って呼んでよ!ね!」
「!うん、イミテ!!」
そう言って笑ったイエローに、つられて私も笑った。
ぬるいぐらいの温度は終わり。その先にあったのは黄色い光
(泣きたくなるぐらい、優しい友達)
(これからもっと仲良くなろうね)
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