青春メモリー
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「今日チーク塗ってるからかも。」
そういえば昨日ブルーと一緒に新商品の化粧品買ったんだっ。
発売記念とかで30%オフになってたし、なおかつ色も気に入ったから。
新しいものを取り入れたら使ってみたいと思うのが人間の本能!
で、さっそく今日学校にしてきちゃった。
まあ化粧は禁止されてるけど色も薄いしバレないかなーって。
ホントはマスカラも買ったんだけど、さすがにバレそうだからそれは止めた。
「あーあ、ばらすなよ。」
「どうして?」
「俺が自分で見つけたかったのに。」
「ちょ……間違え探しじゃないんだから。」
………でも好きな人に自分のちょっとした変化を気づいてもらえるのって嬉しい。
レッドはそういうことに疎い人だと思ってたから尚更。
「ふふ、」
思わず顔がにやけちゃうな。
「なあ、チークって頬に塗るやつだろ?」
「そうだよ。」
「それ、何色?」
「え、うーんと…」
私はスクールバックの中身をあさり、化粧ポーチを取り出す。
その中からチークをとりだした。
え、何でそんなもん学校に持ってきてるかって?
実は今日、ブルーとメイクの研究をする予定なんだ。
「へー…これかー。」
「うん。ちょっとピンクがかったオレンジ。新商品なんだよ。」
「ふーん…」
「レッドはそういう色好き?」
そういうのに興味なそうレッドのことだから、「分かんねー」とかいう返事が返ってくることを想像してた。
………けど、
「俺はもう少し淡い色のが好きかな。」
まさかの正確な答えに耳を疑った。
というかもう少し薄いほうがいいの!?
これはダメ!?
あー……買わなきゃよかったー。
30%オフとはいえ、定価が高いから結構奮発したのになあ…。
「おい、どうしたんだよ?」
「大丈夫。ほっといて。」
机にうつぶせてじわじわとショックをうけてる私を、レッドは心配そうに見ていた。
くー!そんな優しいとこも好きなんだ!
でもまさか私が落ち込んでる原因が自分だなんて思いもしないよね。
「しっかしイミテが化粧とか、やっぱ女の子なんだなー。」
「もしかしてけなしてるの?ねえ、けなしてるの?」
これ以上テンションさげないでほしいなっ!
「いやいや。……というか俺、女の子が化粧する意味が分かんねー。」
「……女の子はね、少しでも可愛く思われたいもんなんだよ。」
「ふーん…。……でもさイミテには必要なくね?」
「なんで?」
思わず首を傾げれば、レッドはニカッと笑って一言。
「だって俺、イミテは素顔が一番かわいいと思う。」
「…!///」
でたな!天然タラシ!
素でそんな恥ずかしいこと言えるなんて困っちゃう!
でも、いつも裏表のないレッドの言葉だから、なんだかすごく嬉しくて、心が温かくなった。
偽りのない君のままで
(私もう一生化粧できないかも)