君の誕生日
夢小説お名前変換こちらから
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「おい。」
「へ…?」
イケメンさんに声をかけられた。
突然のことに情けない声がでる。
「悪いな。バカばっかりで。」
「あ、いえ、全然!一番バカなのはゴールドなんで!」
「おい!お前!ふざけんな!」
あ、聞こえてたんだ。
「お前もちょっとはブルー先輩を見習って、たまには俺を喜ばせるようなことしろよな!」
「は?なんで?何の得があってそんなことしなきゃいけないの?」
「うわあ。すごい子だな、この子。ちょっとブルーに似てる。」
「レッド。いくらなんでもそれはこの子に失礼だろ。」
「その前にグリーン。アタシに対しての侮辱よ、その発言。」
漫才みたいな会話してるよこの人達!
「それにしても…」と、女の人が私の顔をマジマジと見て、続ける。
「綺麗な顔立ちしてるのにもったいないわね。そうだ!1回さっきアタシがやったみたいにやってみてよ。」
「なんでそんなこと、」
反抗しようとしたら、女の人が私の耳元で小声で言った。
「ふふ。ゴールドがアタシにとられそうで、やきもち妬いてるのかしら?かっわいー!」
「な…!誰が!」
女の人は相変わらず楽しそうに笑っている。
挑発されてる。明らかに。
…だったら、受けてたってやるっつーの!!
「かしてください!」と強引に女の人の手からフォークを奪い取り、ケーキをすくう。
あいている左手を受け皿にして、彼の口元まで運んだ。
「ゴールド、はい。」
「あ?」
「あーん。」
「は!?//ブルー先輩に何言われたか知らねーけど、お前にそーゆーの似合わ、」
少し頬を赤らめているゴールドを、「早くしないと落ちちゃうから!」なんてせかす。
しばらく固まっていたけど、やがて観念したのか口を開けた。
頬にわざとクリームをつけるなんて、ベタな真似はしない。
「あ、」
ただ、受け皿にした左手に、クリームが少しこぼれた。
…まあ、わざとこぼれるように調整したんだけどね。
「おいしい?」
何事もなかったかのように、そう言って笑った。
「お、おう…。」
いまだに呆気にとられているゴールド。
「はあ…。これで満足ですか?」
女の人を振り返って聞きながら、
ペロリと、
その左手についたクリームをなめた。
「な…おい!//」
「ん?なに?」
あくまで気づいてないフリ。
平然とした表情をつくる。
「~っ…!」
ゴールドは顔を真っ赤にしながら、「なんでもねえ」と呟き、隠すように口元に手を当てた。
それを見て、思わず私の口元が弧を描く。
どう?とでも言うように、女の人に向けてにっこりと笑った。
ゴールドの扱いは、私が一番よく知ってるんだから!
確信犯
(アナタを振り回すのは)
(私だけでじゅうぶん)
☆おまけ☆会話だけ☆
「ねえ!今のわざとやったんでしょ?」
「…バレてましたか。」
「ホホホ!アタシの目はごまかせないわよー!面白いわね、アンタ!」
「え、あ…ありがとうございます?」
「アタシと手を組まない?今度タマムシシティでひともうけしようかなって計画中なんだけど、」
「ひともうけ…?」
「ブルー。健全なヤツを変な道に誘うな。」
「いたっ!叩くことないでしょ!グリーン!レッドも間抜け面してないで助けなさいよ!」
「は!?とばっちり!!」
「(ブルー、グリーン…で、こっちがレッド…)……あー!!!リーグ優勝者の!マサラタウンの人達!!」
「「「え?」」」「…。」
「どおりで見覚えあると思った!あースッキリしたー!!あ、グリーンさん!私、ファンクラブ入ってます!握手してください。」
「えええ!?なんで今さら俺達に気づくわけ!?」
「今まで普通に名前呼び合ってたじゃない!何なのよアンタ!ぶっとびすぎよ!」
「つーかグリーン先輩のファンクラブとか聞いてねえよ!それよりファンなら気づけよ!」
「言ってないもん。それに私、グリーンさんの顔じゃなくて生い立ちに惚れたからファンになったの。顔知らなくて当然でしょ?」
「ずいぶんと雑なファンだな…。」
「(生い立ち…?)」←複雑な気分
5/5ページ