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「イミテ!」
後ろから大声が聞こえて振り向けば息を切らして肩で呼吸をするゴールドがいた。
「ゴールド!?何でここに…?」
「ブルー先輩に聞いて来たんだ…!っ、何で泣いてんだよ…!」
「な、泣いてなんかない!」
涙目になってただけなのに…!
なんだか本格的に泣いちゃいそうで、あわてて目をこすった。
「……行くぞ!」
「え、どこに?」
そう聞いてもゴールドは何も答えずに私の腕をガシッと掴んで歩き出す。
でも彼は途中でクルリと振り返ってグリーンさんを思いっきり睨んだ。
「グリーン先輩!女の子泣かせるなんて最低ッスよ!見損ないました!」
「は!?ゴールド、違「金輪際、コイツには近づかないでください!!」
私の言葉なんか聞こうともしないゴールドは、そう吐き捨ててまた早足で歩き出した。
必然的に私も足が進む。
グリーン先輩は何も悪くないのに…!
心の叫びも虚しく、そのまま喫茶店を後にした。
「まじかよ、それ。」
「本当だって言ってるでしょ。」
デパートから出て少しして、ゴールドが落ち着いてきたから話しをして、誤解はとけた。
どうやら彼は私とグリーンさんとデートをしてる、とブルーさんに言われてここに来たらしい。
そして私がグリーンさんに泣かされていると勘違いした…と。
まずグリーンさんとデートとか、ビジュアル的につり合わないから無理だし!
それにグリーンさん優しいし、泣かされるとかありえないから!
「もー!ゴールドのせいで顔合わせづらくなっちゃったじゃない!」
「俺はなあ、お前のためを思って……」
「逆効果だって!」
「せっかく来てやったのに、可愛くねー奴!」
フイッと顔を背けるゴールド。
「……何で、来たの?」
「何でって、」
「私が誰と何しようとゴールドには関係ないじゃない。」
ほんと私、可愛くないな。
でも本当のことだもん。
私が誰と付き合おうとゴールドには関係ない。
………そう、ゴールドが誰を好きになろうと、誰と付き合おうと、私には何も言えない。
だからずっと辛かった。
「……そうだな。」
ゴールドもただそれだけつぶやくとポケットに手をつっこんで歩き出す。
その背中はなんだか寂しく見えた。
「~…っ!」
あ、やだ私。
自分で言ったくせに、切なくなってきた。
バカだ、自分の言葉に自分でショックうけるなんて。
「……っ…う……、」
「おい、イミテ。確かに俺には関係ないけどな、それでも…、!?」
ゴールドが振り返ったから、泣いてるのがバレてしまった。
悔しいから泣き止もうとするんだけど、もう止まらない。
グリーンさんと話してた時からずっと我慢してたんだから。
「何で泣いてんだよ…!?」
「知ら、ない…!」
自分の言葉で泣いたなんて情けなくて言えないよ。
「な、泣くなよ…なあ、」
ゴールドがガラにもなく慌ててる。
泣きやまなきゃ。
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