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「11時で良かったんだよね…?」
スケジュール帳を開いて予定を確認。
うん、あってる。
昨日あの後ブルーさんに「明日、タマムシデパートに行きなさい。」と言われた。
「何でですか?」って聞いたけど「さあ?行ってみれば分かるわよ。」と不適な笑みを返されただけ。
ブルーさん、何たくらんでるんだろ…。
「おい。」
「?」
すぐ後ろから声がして振り向いたら、なんとグリーンさんがいた。
「あ!グリーンさん!こんにちは。買い物ですか?」
「…お前、ブルーから何も聞いてないのか?」
「え?」
私が首を傾げると、グリーンさんははあ、とため息をついた。
「今日1日、お前と一緒にいろと言われた。」
「ええ!?何でですか!?」
「俺も詳しく聞かされてない。チッ……ブルーのやつ。」
「で、電話して詳しく聞いてみましょうか?」
「いや、アイツのことだからかけてもでないだろ。」
「確かに…。秘密にしたいから何も言わなかったんですもんね;」
本当に何たくらんでるんだろ、ブルーさん…。
「仕方ない…アイツから連絡がくるまで中で暇つぶすか。」
「え、あ、はい!」
そう呟いてスタスタとデパートの中に入ってしまったグリーンさん。
私も慌てて追いかけた。
デパートの中には可愛らしいお店とか、キラキラとしたアクセサリーが売っているお店とか、ついつい足を止めてしまうようなお店がたくさんあった。
「(あのピッピのぬいぐるみかわいい!あ、ブレスレットも欲しいな…。わー!ハクリューが取っ手になったマグカップ!すごい!
)」
やっぱりデパートは楽しいっ!
見てるだけでもウキウキした気分になれる。
思うままに興味をもったものに視線を奪われながら歩いていた私。
でも、ふと足を止めた。
……そういえば、グリーンさんは?
さっきまで少し前を歩いていたはずなのに…いない?
うそ、私、迷子になった!?
急に不安がおしよせてバッと振りかえってみると、
「え」
少し後ろに女の子達の群れができていた。
「グ、グリーンさん!?;」
私が慌てて名前を呼べば、「邪魔だ」と言いながら女の子をかき分けて私のもとに来たグリーンさん。
「悪かったな、行くぞ。」
「は、はい!」
とにかくはぐれないようにと彼の半歩後ろをついて行けば、後ろからさっきの女の子達の非難の声が聞こえる。
「何!あの女!」
「たいして可愛くないくせに!」
「何様のつもりよ!」
「………;」
ひそひそ話ってレベルじゃない。
思いっきり聞こえてるよ。
そういえば昨日ブルーさんが「グリーンとデートすると周りの女の子達がうるさいのよ!」とか言ってたっけ。
あんな美人なブルーさんでさえ何だかんだ言われるんだもん、私なんてどうすればいいんだ、ほんと;
グリーンさんは不機嫌な顔してるし…。
そりゃあそうだよね。
訳も分からないのに、私なんかの面倒押し付けられたんだから。
彼に悪いことしちゃったなあ…。
あー…なんか精神的に疲れる…。
「(ん…?)」
突然グリーンさんは歩く速度を遅めて、私の隣に並ぶ。
「悪いな。嫌な思いさせて。」
そう言いながらいまだに私のことを非難している女の子達をギロリと睨んだグリーンさん。
「……いえ。」
グリーンさんって優しい。
今もほら、私と女の子を遮るように左隣に立ってくれてる。
もしこれがゴールドだったら、「めんどくさいから早く帰ろうぜ」とか言って、挙げ句の果てにはナンパ始めたりするんだろうな…。
あまりに違いすぎるから…。
思わず苦笑してしまった。
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