本当は、ね
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「本音を言うと……、寂しいし……苦しい…。本当は今すぐ会いたい……」
今日いろんなことがあったんだよ?
トキワジムにはいつもより挑戦者がいっぱい来てグリーンはつかれきってたし、
ブルーと恋愛の話で盛り上がったし、
あと、私、告白された。
レッドに話したいこと、たくさんあるのに。
この心の中、不安な気持ちでいっぱいで今すぐ抱きつきたいのに。
そんなとき、そばにアナタがいてくれないと辛いよ。
「その言葉が聞きたかったんだ…。」
心底安心したようなレッドの声。
「え?どーゆー意味……?」
プツ
ツーツー
うそっ切れちゃった!?
「電波の関係かなあ…。」
私はがっくりと肩をおとす。
せっかく久々に話せたのにな……。
はあ、と盛大なため息がもれた。
ピンポーン
と、同時にインターホンがなる。
今はそんな気分じゃない、と思いつつも玄関に向かう。
「はーい?」
ドアを開けたとたん………、腕を引っ張られた?
軽くバランスを崩した私だけど、しっかりと受け止められる。
ああ、体中で感じるのはアナタのぬくもり。
あたたかくって、優しくって、居心地のいい…。
「ただいま、イミテ。」
「レッド!?何でここに!?山奥で修行中じゃ…。」
「びっくりさせようと思ってさ。何も言わずに帰ってきた。」
二カッと笑う顔はレッドらしくて、なんだか安心できる。
「それに、確かめたいことあったし。」
「…確かめたいこと?」
「実はここくる前にさ、トキワジムに寄ったんだ。イミテがいるかもと思って。」
「じゃあ入れ違いになっちゃったのかな?私も今帰ってきたとこだから…。」
「………なあ、ブルーに聞いた。告白されたんだって?」
「……う、うん。」
どうしよう…。
なんだか気まずくてレッドの顔見れないよ…。
ぎゅっと背中に手が回るのがわかった。
レッド……?
「それ聞いて、イミテの心が俺から離れていかないか不安になったんだ。………でも、さっきの言葉聞いて安心した。」
レッドの思いがけない言葉に、顔が綻んでしまう。
そして私もレッドを抱きしめ返す。
「心配しなくていいよ。私はレッドのことが一番好きだよ。」
「!…俺も。」
お互いのこんな気持ち、初めて打ち明けた。
なんだ、二人して不安になってたんだ。
それはきっと、好きだから。
お互いが必要で、なくしたくないから。
「これからも一緒にいような?」
「うん!」
レッドが笑いかけるから、私もつられて笑ってしまう。
空を見ればオレンジ色はすっかりなくなっていて、黒い空に不規則にばらまかれたまばゆい星達が輝いていた。
ああ、この星空の下、
やがて私は言うんだ
「おかえりなさい」
溢れんばかりの好きって気持ちをこめて。
帰ってきてくれて、
私の隣にいてくれて
ありがとう。