本当は、ね
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家についたころにはもう夕暮れ時で、辺りはオレンジ色に染まっていた。
鍵を開けて中にはいり、そのままベッドにダイブする。
私はゆっくりと目を瞑る。
たしかにブルーの言うとおりだ。
もっともっと甘えたい。
レッドのことが大好きだから、もっともっと一緒にいたい。
…頑張るって言ったけど、私、さっきのブルーみたいに甘えられる…?
ああ、なんだか気が重いや…。
♪~♪~~♪~
あれ、電話?
私はバッグからポケギアを取り出し、そっと耳にあてた。
「もしもし?」
「イミテ?俺だけど…」
久々に聞いた、彼の声。
耳を伝って体が熱くなる。
「レッド!?」
「ああ。」
私の驚きようが面白かったのか、電話越しにクスクスと笑い声が聞こえる。
「今どの辺?もうすぐ帰ってくるの?」
「いや、今山奥でさ。まだかかりそうなんだ。」
「…なんで今は電話繋がってるの?」
「ちょっと訳ありでさ…。」
「ふーん?」
まあいいか、という感じでそれ以上深くは追求しなかった。
だってこうして電話できることが何より嬉しいから。
でも、今日ブルーに言われたんだっけ。
もう少し甘えなさいって…。
「ごめんな?」
「…ううん。修行、頑張ってね。」
ダメだな、私。
いつもと同じ。
レッドが謝って、私は思わずいいよと言ってしまう。
やっぱり無理かもしれない。
「怒らないのか?」
「え?」
「お前にはいつも寂しい思いさせてるからさ…。」
甘えられるわけない。
だって彼はこんなにも私のことを心配してくれてるもの。
それだけで、充分幸せ。
「怒るわけないじゃん。レッドの決めた道なら、私は応援するよ。ずっと待ってるから。」
「…さんきゅ。」
だってレッドのこと好きだから。
「でも……」
私は少し俯く。
好きなぶん、
会えないと胸が苦しくなるんだ。
ねえ、
少しだけ我が儘になってもいい?