本当は、ね
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「ねえ、イミテ。」
「…なあに?」
急に真剣な顔つきに変わったブルー。
「そうやって相手を思いやれるのは、イミテのいいところだと思うわ。でもね、たまには甘えることも必要なんじゃない?」
「そう…だね。」
ブルーの言葉はいつも私の心に優しくしみる。
ブルーのいれてくれた紅茶を口にはこぶと、甘く優しいミルクの香りが口いっぱいにひろがった。
「まったく、レッドも修行ばっかりして…。他の男にイミテをとられてもいいのかしら。」
「あはは。私のこと好きになる物好きなんて滅多にいないから大丈夫だよ。」
「あーら、そんなこと言って。イミテ、さっき告白されてたじゃない。」
「な……!?」
ブルーの言葉に、先ほどのできごとが鮮明に思いだされる。
さっき裏口からジムの中に入ろうとしてドアノブに手をかけたとき、誰かに腕をつかまれたんだ。
振り返ってみると、そこには見知らぬ男の子が立っていた。
誰?、と聞こうとしたら突然『好きです!付き合ってください!』と、大胆不敵な告白。
あまりに出来事に呆然としてしまった私。
訳を聞いてみれば、前に私をトキワの森で見かけて……、一目惚れしたらしい。
彼氏いるんで…、と言ったものの、知ってます!と予想外の返事が返ってきた。
それでも好きなんです!って…。
好意をもってもらって悪い気はしないけど…、やっぱり私はレッドのことが好きだから、きっぱりと断った。
「盗み聞きしてたの?」
「やーね、そんな言い方しないでよ。たまたま聞こえてきたのよ。扉の近くで話してるんだもの。」
「……どこから聞いてた?」
「全部に決まってるじゃないv」
「あっそ…。」
案の定な返答に軽くため息をつく。
「彼氏がいるって分かってるのに告白なんて、勇気のいることよね。」
「……そうだね。」
「イミテのことよっぽど好きだったんじゃない?その子…。」
「えー…。」
「ふったこと後悔してる?うかない顔してるわよ?」
「まさか。うかない顔してるのはちょっとは罪悪感があるから。ただ、それだけ。」
私が好きなのは、レッドだもん。
断って当然。