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休みあけの月曜日。
授業も終わって。いつものようにカスミと一緒に帰っていた私は、「あっ」と声をあげた。
「どうしたのよ?」
「机の中に忘れものしちゃった…。」
「なに?」
「明日の小テストの範囲分のプリント…。あー!もう!めんどくさいけどとりいくか。カスミ、先帰ってて。」
「一緒に行くわよ?そろそろ暗くなってくるし。」
「いいよ。大丈夫!また明日!」
そう言って何か言われる前にと、私は急いで学校に向かった。
カスミにつき合わせちゃうの悪いしね!
「あったあった!」
机の中を探って、プリントをゲット!
あー、これで明日怒られなくてすむ…けど。
「暗くなっちゃったなあ。」
カスミの言うとおり、外を見れば真っ暗で。
うう…夜の学校ってなんか怖い。
走る人体模型とか、トイレの花子さんとか、普段は気にしないもの考え出しちゃうよね、こういうときって。
あー、やだやだ。
早く帰ろうと思い、教室をでる。
するとダン、ダンと音がした。
「!?」
びっくりして、これでもかというぐらい肩がはねた。
体育館のほうからだ。
もう下校時間はとっくにすぎてるのに…、なんだろう?お化け?え、うそ…?
恐怖もあったけど、一度気になっちゃうと我慢できない。
ああなんか、ホラー映画とかでよせばいいのに自分からお化けのいる方に行く主人公の気持ちがよく分かる。
…って、まさかね!お化けなんていないさ!!
そう思いつつも、少しの好奇心から体育館に行き、そおっとドアから様子をうかがう、と。
「(…あれって。)」
カスミの想い人の、レッド君がいた。
こんな時間まで練習してるんだ…!
本当にバスケが好きなんだな。
それにしてもドリブルうまいな、おい。
「…。」
彼のボールさばきにしばらく見とれてしまったけど、ハッと我に返る。
こんな事してる場合じゃない!早く帰らなきゃ!
外はもう暗いのに、これ以上暗くなったら私、1人で帰れない~!
ガタン
「ぎゃあっ!」
ものすごーく可愛らしくない声がでました。
ゴミ箱を倒すとかどんだけベタなんだ、私。
そして自分で倒したゴミ箱の音に驚くとか、どんだけびびりなんだ、私。
「…あ。」
「……。」
彼と思いっきり目があっちゃったし…。
「えっと君は…、カスミと一緒にいた子だっけ?」
あれ?
私のこと覚えてるんだ?
少し離れた場所にいたのに。
「あのー?」
驚いて呆然としている私を不思議に思ったのか、彼が再び声をかける。
「あっ、うん、そう!」
このまま帰るわけにはいかなそう。
私は観念して体育館の中に入っていった。
「音が聞こえたから興味本位で来ただけなんだけだ。ごめんね、練習の邪魔して。」
「いや、いいよ。」
「そしておみぐるしい声を聞かせてしまってごめんなさい。」
「え、ああ、さっきの。」
「できたら忘れてください。」
「ぶっ…、了解。」
盛大にふきだしたぞ、この人。
こっちが下手に出てるのに…失礼だな!
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